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2020年2月 2日号
命にかかわる「大人の食物アレルギー」
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◇花粉症の人は「大人の食物アレルギー」になりやすい

◇大人になって「小麦」「カニ」のアレルギーになる人が増加中

千葉県浦安市のレストランで1月4日、甲殻類アレルギーの持病がある20代の女性が中華丼を食べ、嘔吐やじんましんなどの「アナフィラキシー」という命に危険が及ぶ症状になった。食材のエビがメニューに記載されていなかったという。〝大人の食物アレルギー〟の危険性に迫る。

いつものようにラーメン店の開店準備をしていた。突然、体がかゆくなり、ブツブツと全身にじんましんが広がった。

「いったい、どうしちゃったんだろう」

名古屋市に住む青空なこさん(49、ハンドルネーム)が4年前、経験したことだ。戸惑っているうちに顔面やまぶたが腫れ、せきが出た。呼吸がだんだん苦しくなり、腹痛や吐き気が襲ってきた。なすすべなく耐えていると、1時間ほどで症状は引いた。

「後日、病院を受診したら、食物アレルギーと診断されました。初めて経験する『アナフィラキシー』でした」(青空さん)

用語の解説をしておこう。アレルギーについては知っている人が多いだろう。日本アレルギー学会のウェブサイトにはこんな説明が載っている。

〈私たちの体には、自分の体の成分と違う物、例えば、細菌、ウイルス、食物、ダニ、花粉などが体の中に入ってくるとこれを異物として認識して攻撃し排除する仕組みがあります。(中略)異物に対して反応する際に自分の体を傷つけてしまう場合をアレルギー反応と呼んでいます〉

アレルギー反応を引き起こす異物を「アレルゲン(原因物質)」と呼ぶ。食べ物が原因で発症するアレルギーが食物アレルギーだ。

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