お笑い界の〝ビッグ3〟と呼ばれ、昭和、平成、令和のテレビ界をけん引してきたビートたけし(77)、タモリ(78)の仕事が激減。今年、デビュー50周年を迎えた明石家さんま(68)は二人と対照的に、再ブレークの兆しを見せている。
「お笑いビッグ3といわれたビートたけしとタモリはオワコン状態ですが、さんまのレギュラー6本は打ち切りの心配はないでしょう。それどころか、松本人志が『週刊文春』の裁判に備えて活動休止するのを受けて、〝オレ、まだやらなあかん! これからの吉本のためになるんやったらオレは一肌脱ぐ〟と言っています。後輩芸人からも慕われていますからね。さんまが今年のお笑い界を引っ張っていくと思いますよ」(吉本興業関係者)
さんまは1974年、高校3年生の時に笑福亭松之助(故人)に弟子入り。ピン芸人として活動を始め、所属の吉本興業が80年に東京進出する前から、東京で活躍していた。
「80年代に入って、漫才ブームが起こった。さんまはピン芸人なのに漫才ブームに便乗して活躍。ブームが去った後もフジテレビ系の『オレたちひょうきん族』など多数のレギュラー番組を持ったのですが、過去には仕事量とギャラが釣り合わないと吉本から独立の動きを見せたこともあります。当時の幹部から〝吉本の看板でいてほしい〟と懇願されて思いとどまったのです」(吉本興業の元社員)
その後、さんまはたけし、タモリと並んで〝お笑いビッグ3〟と呼ばれるようになったが、吉本では上層部の大半がダウンタウンのマネジャー経験者だったことから、吉本に入ってきた大きな仕事はダウンタウン最優先だった。そのため、さんまと吉本の関係は〝微妙〟と囁(ささや)かれていた。
「2019年には吉本芸人たちの闇営業問題が発覚。その際、吉本批判をした雨上がり決死隊(のちに解散)の宮迫博之を庇(かば)って、自らの個人事務所に入れようとしたことで吉本との関係は悪化したといわれました。しかしそれは、さんまの吉本愛が原因とわかって関係は修復しました」と話すのは、バラエティー番組プロデューサー。
「昨年秋に自動車運転中に当て逃げ事故を起こして謹慎していたFUJIWARAの藤本敏史が、2月に活動再開。それを受けてさんまは自らのレギュラー番組『さんまのお笑い向上委員会』で地上波復帰させた。さんまと昵懇(じっこん)の仲のビートたけしは『オフィス北野』(現TAP)からの独立と同時にたけし軍団を見捨てましたが、さんまの後輩芸人を可愛がるスタンスは変わりません」(番組プロデューサー)
昨今のお笑い芸人は女性スキャンダルで足を掬(すく)われる。ダウンタウンの松本然(しか)りだが、さんまは女優の大竹しのぶと離婚したものの、たけしやタモリのようにスキャンダラスな女性関係は聞えてこない。
「AV女優から〝ハニートラップ〟されたこともありますが、醜聞には発展しなかった。さんまの人柄ですね。松本の活動休止で、さんまの需要は増していくでしょう」(芸能ライター)
〝お笑い怪獣〟の異名を取るさんまの動向から目が離せない。
(本多圭)