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2019年12月29日号
移動の途中でも集中して仕事ができる超プライベートオフィス
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カフェでノートパソコンのキーボードを打っている人をよく見かける。メールチェックやブログの書き込みなのかもしれないが、仕事をしている人も少なくないだろう。

こうしてオフィス以外で仕事をする人を「ノマドワーカー」というらしい。ノマドとは英語で遊牧民のこと。草原や砂漠を移動しながら、牧畜を生業(なりわい)として生活する人々だ。これになぞらえてオフィスに縛られず、自由な場所で仕事をする人を指す。2009年ごろから使われはじめ、最初はフリーランスの一匹オオカミ的なイメージだったが、現在では会社に所属しながら、オフィス以外でも仕事をする人も含めるようになった。
しかしながら不特定多数の人が出入りし、会話やBGMがあふれるカフェは、仕事に適した環境とはいえない。そこで最近では「コワーキングスペース」や「シェアオフィス」といった仕事に特化した施設が増えている。その中でも、ある種〝究極〟といえるのが「STATION BOOTH」=写真=だ。JR東日本が「駅ナカ×シェアオフィス」として、今年8月から運営している。
見た目はちょっと大きめの電話ボックスだが、スライドドアを開けると、右奥の角にスペースを広く取った作り付けのデスクと椅子がある。Wi-Fiに接続でき、電源とUSBコンセント、液晶モニターを装備。空調にはアロマが漂う。即、仕事モードに入れる〝狭さ〟が絶妙だ。
利用者は20〜40代がボリュームゾーンで、男性の比率が高めだが、女性も増加傾向にある。反響としては、やはり「静音環境で集中できる」という声が多いという。個人用ブースの他、複数のデスクがパーテーションで区切られた「STATION DESK」もある。
利用は15分単位で250円(税別)。公式サイトで会員登録(無料)し、場所と空き時間をチェックして申し込む。現在は東京駅の3カ所の他、新宿・池袋・立川の各駅に設置されている。(小出和明)

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