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2019年11月 3日号
皇后雅子さま大研究 「環境」と「お立場」が変わり、半年で「評価」急上昇 待ち望まれる「全快宣言」はいつ
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<10月22日、即位の礼>

皇后雅子さまの輝くような表情が増えてきた。御代替わりし「令和」がスタートして間もなく半年。以前よりも積極的に公務に取り組まれる雅子さまが注目されている。療養中であっても皇后としての公務を果たそうとする雅子さまの"全快宣言"は――。

雅子さまが新皇后として初めて単独公務に臨まれたのは5月22日、全国赤十字大会だった。戦後、日本赤十字社の名誉総裁は皇后が務めている。昨年、名誉副総裁だった雅子さまは、同大会に15年ぶりに出席。その壇上で、当時の皇后美智子さまから聴衆に紹介するようなシーンがあった。今年は名誉総裁となり、単独での公務ということもあり、また長らく欠席を続けていた公務だっただけに危ぶむ声も聞かれていた。だが、それは杞憂(きゆう)に終わった。これまでにないような笑顔と、堂々とした所作だったのだ。

5日後の5月27日、アメリカのトランプ大統領を迎えての晩餐(ばんさい)会が開かれた。ここでも雅子さまは、大統領夫妻と通訳を交えずに談笑される場面があった。さらにその後、フランスのマクロン大統領やトルコのエルドアン大統領、アフリカ32カ国の首脳夫妻らとも、積極的に会話を交わされていた。

皇室ジャーナリストの神田秀一氏が語る。

「皇后陛下は語学が堪能です。英語はもちろん、フランス語やロシア語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語までお話しになられます。海外の賓客と談笑される洗練されたお姿は、外交官だった時代を彷彿(ほうふつ)させるものでした。皇太子妃だったときとは異なり、天皇を支える皇后となったことでより充実した、そして大きな責任感を持ったのではないでしょうか」

皇后という立場についたことが、本来備えている能力と積極性を呼び起こしたということか。今後の皇室外交や国際親善への寄与が期待される。

4大行幸啓(ぎょうこうけい)と呼ばれる大切な地方公務がある。全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会、国民体育大会、国民文化祭である。前の三つは上皇ご夫妻から引き継いだ行事である。雅子さまは今年、4大行幸啓すべてに1泊2日で臨席された。

「初めての地方公務となった6月の全国植樹祭で歓談される際、雅子さまは自ら参加者の輪の中へ入っていかれました。皇太子妃時代、大勢の人がいる場所にお出ましになるとプレッシャーをお感じになったり、報道のカメラを向けられるのを苦手にされたりしましたが、今回そうした様子はまったく見られませんでした」(皇室関係者)

4大行幸啓の一つ、国民文化祭臨席のため新潟県に向かったのは9月16日のことだった。その3カ月前、6月18日、山形県沖で地震が発生。重軽傷者は30人を超え、家屋にも被害があった。新潟県村上市では震度6強を記録、一時津波注意報が発令された。この村上市は、雅子さまの父・小和田恆(ひさし)氏ゆかりの土地なのである。

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