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2019年9月15日号
ドラフト注目株「163キロ右腕」大船渡・佐々木が全国デビュー
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ドラフト一番人気は佐々木か、奥川か―。超高校級の2投手が令和初のドラフト会議(10月17日)で注目を集めることになる。

石川・星稜の奥川恭伸(やすのぶ)投手(3年)は2年春から4季連続甲子園出場、今夏は最速154キロの速球を武器にチームを準優勝に導いた。高校生最速の163キロの豪速球をマークした岩手・大船渡の佐々木朗希(ろうき)投手(3年)は肩や肘への負担を考えて岩手県大会決勝の登板を回避し、甲子園出場はならなかったが、193センチの長身から繰り出す速球の威力は抜群。プロ野球関係者の評価はうなぎ登りだ。

佐々木の岩手県大会決勝登板回避は賛否両論で、高校生エースの投球過多の影響について物議を醸した。日本球界の至宝となるかもしれない将来を考えた監督の決断には、称賛の意見も多く寄せられた。夏の甲子園が終わっても、プロ野球各球団や大リーグ関係者の「佐々木詣で」は続いている。ストレートで勝負できる投手は少なく、伸びしろが見込める高校生ならなおさら魅力である。

佐々木がU18(18歳以下)W杯に出場する高校日本代表に選ばれ、ついに全国デビューを果たしたのが8月26日に神宮球場で行われた大学日本代表との壮行試合。先発して1イニングだけだったが、ドラフト候補もいる打線との勝負は圧巻の出来だった。空振り三振二つを含む3者凡退。速球8球はすべて152キロ以上で、最速は156キロ。実戦から約1カ月遠ざかっており、この試合で登板した高校、大学の投手の最速が151キロということを考えれば、佐々木の実力がいかに飛び抜けているかが分かるだろう。

ある程度完成されている奥川より、下半身を鍛えればもっと伸びそうな佐々木の方が面白い。日本最速の165キロを超える可能性もある。肩や肘の故障だけが心配の種、か。(水木圭)

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