サンデー毎日

コラム
それってどうよ
2019年3月10日号
粗大ごみ上司とは真逆
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OL400人は考える・それってどうよ!?/587=池野佐知子

最近、人気の上司としてよく言葉を聞くのが「なごみ上司」。
ガツガツせずにのんびり、鷹揚(おうよう)に構えて、少しのことでは慌てない。その人がいるだけでみんな肩の力が抜けるような、そんな癒やし系上司のことらしいです。
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「会議で意見が割れて喧々囂々(けんけんごうごう)。若手の男子は殴り合いを始めそうな勢いで論争していました。私は『どうなっちゃうんだろう、早くアップしなければいけない案件だからケンカしてる場合じゃないんだけど』とヒヤヒヤ。そんな時、上司(50代)が『いいね~、その熱意。仕事はそれくらいの気持ちで取り組まなきゃな』と言いながら、2人に飴(あめ)を手渡しました。『こういうときは飴ちゃん、あれ?オレっておばちゃん?』とか言いながら。一気にその場がなごんで、その後は冷静な会議となりました。さすがです」(PR・26歳)
「いつもニコニコ。笑顔が顔に張り付いているような部長。穏やかで怒ったトコなんて見たことがありません。忘年会で『部長って怒ったことあるんですか』と聞いたら、真剣に考えて『そういえば、ないかも』。そんな人、世の中にいるんだぁ。この人が上司でよかったです」(家電・27歳)
「お茶と甘いお饅頭(まんじゅう)が大好きで、毎朝ご自分で渋いお茶を淹(い)れて飲んでは、幸せそうな顔をしている次長。お土産にいただいたお饅頭をおすそ分けすると、『今日はいい日だなぁ』と言ったりして。いちいちなごむ。次長の周りはいつも平和」(商社・25歳)
「元ラガーマンらしいのですが、クマさんみたいな上司(40代後半)がいます。見た目もなごみ系なのですが、大きな体をゆっさゆさ揺らしてよく大笑いして周りを明るくさせています。何かトラブルがあるとすぐに『いくぞ~!』『やるしかないな~!』と言う。具体的な戦略などないけれど、その一言で士気が上がる。そばにいるだけでなごみます」(飲料水・25歳)
「いつも小さい声で鼻歌歌いながら仕事をしている上司がいます。出世欲皆無で、出世にギラついている人たちを『えらいなぁ』とまぶしそうに眺める姿にクスッとしちゃいます」(アパレル・29歳)
「いつも甘いモノを持っている課長(40代後半)。頑張ったときとか、落ちこんでいるときに、『はい、どうぞ』とくれるのが最高の薬です」(コンピューター・28歳)
「どんなにピンチが訪れても『大丈夫、大丈夫』とまるでほんとに大丈夫なように言ってくれる上司がいます。その大丈夫に根拠はないのですが、なんだか励まされる。失恋のときも上司の『大丈夫』が聞きたくなりました」(損害保険・26歳)
「高校生になる娘さんの相談を私たちにしてくる課長(47歳)。ずっと仲良しだったのに、最近そっけないらしく、『みんなもそうだった?』とまじめに聞いてくる姿がいいパパそのもの。部下にそんなこと聞いてくるなんて、なごみます」(旅行・25歳)
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「あなたの周りになごみ上司がいますか?」に「YES」が71%。なごみ上司に敵なし!愛されキャラ全開の模様です。

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