サンデー毎日

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それってどうよ
2018年10月 2日号
引き際に美学あり
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OL400人は考える・それってどうよ!?/566=池野佐知子

OLさんの多くが「とうとう......」と思ったのではないでしょうか。歌手の安室奈美恵さんが引退しました。折しも俳優の滝沢秀明さんも年内引退を発表。他にも、平成の終わりとともにビッグネームが表舞台から去っていきます。「引退」。OLさんもその2文字、強く意識しているようです。
  ◇   ◇   ◇
「わたくし、この夏をもって合コンから引退します!ほんとは結婚するから引退!といきたかったのですが、願望果たせず。2カ月に1度程度続けていた合コンも、行けば楽しいのですが、目的(彼氏ゲット)には結びつかないことが分かったので」(商社・29歳)
「引退というか卒業ですが、両親から。社会人になってもずっと『家にお金入れなくていいから、自分で貯金しなさい』という言葉をいいことに、お給料はすべて好き勝手に使っていましたが、もうアラサー。両親も年を取り、父は今年、定年。今までのご恩に報いるためにも、家にお金を入れることにしました(今かいっ!)。月5万円!」(人材派遣・29歳)
「幼稚園のときからやっていたバレエ。先生の代わりに子どもたちに教えられる程度には成長したのですが、最近、体力の衰えをひしひし感じて、今年いっぱいで引退しようと決めました。これからも趣味程度には続けていこうと思いますが、私ごときでも現役引退は寂しい。プロのスポーツ選手なら、引退時はどれくらい感慨深いか、その気持ちを考えると、キュンとします」(アパレル・28歳)
「不倫から引退。3年4カ月も無駄な時間を過ごしてしまいました」(飲料水・26歳)
「いよいよ今の仕事(会社)から引退。入社以来ためたお金でパリに行って、来年から靴職人の修業を始めます。ワクワク5分の1、とんでもないことしようとしてるんじゃないかという気持ち5分の4。来年の今ごろはどんな気分なんだろうなぁ......」(IT・29歳)
「会社のバスケット部を引退することになりました。仕事に行き詰まったときも、ボールを追いかければスッキリとしたし、何より部の仲間たちはかけがえのない人たち。来季からはコーチになります」(商社・30歳)
「中学生から、あるときは細々と、あるときは過激に続けてきたダイエット活動。そろそろ引退しようかなぁと思っています。体重や体脂肪は安定してきたし、体調もいい。ダイエットっていつも気分的に縛られていて窮屈。今日をもってダイエット活動から引退宣言します」(ラジオ局・28歳)
「引退というか、いったん休業という感じですが、電車通勤をやめようと思います。あのストレスはすごい。運動不足解消もあり、自転車ツーキニストに。小1時間で会社に到着します」(PR・24歳)
「趣味で劇団に入っているのですが、大学時代から始めてもう7年。女優(!)引退を決意しました。演じるより裏方に興味を持ちまして。来年からは裏方稼業に転身です」
(食品・26歳)
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こうしてみると"引退"や"卒業"は、人生のエッセンスですね。

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