サンデー毎日

対談
艶もたけなわ
2019年11月24日号
木下隆行 お笑いタレント
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阿木燿子の艶もたけなわ/277

お笑いコンビ「TKO」のボケ担当、木下隆行さん。「キングオブコント」「S−1バトル」などのあまたのお笑い大会に入賞経験を持つ、実力派芸人です。大阪で活動を始めるも、東京進出には4度失敗。現在に至るまでには苦難の道のりがありました。対談では、相方との出会いからご自身の離婚まで、包み隠さずお話しくださいました。

◇お互いだと思うんですが、相方にだけは、負けんとこうと思います。

◇別れた奥様には、どんな思いを?

◇もう、感謝しかないですよね。「ここまで大きくしてくれて、ありがとう」と。

阿木 木下さんは(笑福亭)鶴瓶さんとお親しいんですよね。先日、この対談に出て頂いたんです(11月10日号)。

木下 鶴瓶師匠の後に僕なんかが、恐れ多いです。

阿木 鶴瓶さんは、もう立て板に水という感じで話してくださって。本当にサービス精神旺盛な方ですね。

木下 本当に頭が下がります。

阿木 木下さんは鶴瓶さんのモノマネでブレークなさったんですよね。鶴瓶さんとは松竹芸能の先輩と後輩。木下さんは大阪ご出身でいらっしゃるのに、何で東京の松竹芸能に?

木下 僕がプロを目指した頃、ダウンタウンさんが絶頂期で。僕は大ファンだったんですが、吉本に入っても、あそこは層が厚いので、チャンスが回ってこんやろうと思ったんです。そんな時、相方の木本武宏が「即戦力求む」と書いた松竹芸能の新聞広告の切れ端を持ってきたんです。

阿木 ちょうど吉本興業の快進撃が始まった頃ですね。

木下 松竹に行けばライバルが少ないだろう、と思って松竹の養成所を訪ねたら、僕らみたいな考えのヤツが、ギョーサンいたらしくて。

阿木 養成所は、狭き門だったんですか?

木下 12万3600円払ってオーディションに合格しました。

阿木 当時の木下さんには、大金だったのでは?

木下 そうですね。松竹芸能の養成所は比較的安いほうですが、父が出してくれました。

阿木 私、木下さんのお母様(木下定子さん)が書かれた『TKO木下の母 きのったまオカン 涙と笑いの半生記』という本を読ませて頂いたんですが、凄(すご)い頑張り屋さんなんですね。金銭的に大変だったことを、木下さんにはずっと隠していらっしゃった。

木下 僕、我が家は金持ちやと思っていましたからね。子供の頃、11回引っ越してるんです。引っ越しって、お金がかかるじゃないですか。だから、家にはお金があるものだとばかり思っていました。

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