サンデー毎日

対談
艶もたけなわ
2019年9月22日号
シシド・カフカ ドラマー・女優
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阿木燿子の艶もたけなわ/268

ドラムを叩きながら歌うスタイルで、瞬く間に人気アーティストの仲間入りを果たしたシシド・カフカさん。長身を生かし、女優やモデルとしても活躍しています。さらに最近は、ハンドサインを用いた音楽イベントのプロデュースにも関わっているそう。海外進出を視野に入れているシシドさんの野望、たっぷり伺いました!

◇負けん気が強かった。とくに男性に負けてたまるか、というのはありました。

◇ドラマーを目指したのは、スポットライトの当たらないポジションだったからだとか?

◇そうなんです。私、自分はスポットライトの当たる人間じゃないと感じていたもので。

阿木 あッ、今日はヘアスタイルが! 今年の春にお目にかかった時はショートでしたよね。ゆるやかなウエーブがエレガントですね。お似合いです。

シシド ありがとうございます。つい最近、パーマをかけたんです。

阿木 シシドさんというと黒いロングヘアがトレードマークでしたが、髪を切る時は、周りに反対されませんでしたか?

シシド 凄(すご)かったです。2~3年前からショートにしたかったんですけど「まだ待て、まだ待て」と。

阿木 それ、男の人でしょう? 男の人って基本的に保守的で、変化を嫌うんですよね。あと"長い髪は女性的"なんて幻想を抱いている(笑)。

シシド そうみたいですね。それとロングヘアはデビューしたての頃からなので、「シシド・カフカをせっかく覚えて頂いたのに」って、ずっと言われてたのを、ようやく押し切った感じですね。

阿木 髪にハサミが入った瞬間は、どうでしたか?

シシド 少しは悲しくなるのかなと思ってたんですけど、もう切った瞬間、ニヤニヤが止まらなくて。ずっと念願だったんです。日本では"髪には情念が宿る"って言うじゃないですか? ちょうど、自分がそれまでこだわってきた思考を含めて、いろいろなものを手放したい時期だったので、カットしてもらった途端、凄く軽くなりました。

阿木 解放感に近い?

シシド 本当に、体のみならず心まで軽やかになって。失恋をして髪を切る人の気持ちが、やっと分かりました。

阿木 ショートになさってから、さらにパワーアップした印象ですね。それにまたフェミニンなウエーブが加わって(笑)。女性ファンが増えたんじゃないですか。

シシド 私のまた違う面を見て頂けるようになったかなとは思います。確かにライブに足を運んでくださる女性が増えたかもしれません。

阿木 ちょっと宝塚の男役のような雰囲気が。若い女性達が見ると、「守ってもらえそう」と思うかも(笑)。

シシド 実際は私、守ってもらいたいほうなんですけど。

阿木 あッ、そうなんですか?(笑)。

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