サンデー毎日

対談
艶もたけなわ
2019年9月 8日号
相川七瀬 ミュージシャン
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阿木燿子の艶もたけなわ/266

「恋心」「トラブルメイカー」など数々のミリオンヒットを世に放ち、1990年代のJ-POPを象徴するロックシンガーとして知られる相川七瀬さん。精力的に制作・ライブ活動を続ける傍ら、8年ほど前からは、古代米の普及活動にも力を入れて取り組んでいるそう。歌姫の知られざる素顔に迫りました。

◇田植えがとても好きで、お米に関する神事に関わりたいなと思っています。

◇織田哲郎さんは、七瀬さんをオーディションで見いだしてくださった恩人ですよね。

◇時として父親や兄のようだったり、親友のようだったり、何よりも師匠。

阿木 新曲のレコーディング以来ですね。あの時はお疲れ様でした。

相川 こちらこそ。立ち会ってくださって、ありがとうございます。

阿木 今年の6月、七瀬さんは中村あゆみさんとご一緒に、私と主人(宇崎竜童氏)の作品をカバーしたアルバムを出してくださったんですよね。そこに新曲を2曲、提供させて頂きました。私も長く作詞家をしていますが、ソロの女性シンガーのお二人に、1曲を歌い分けて頂く作品を書いたのは初めてです。

相川 私達にとっても初めての経験で、楽しかったです。

阿木 1曲は「W・ブッキング」という曲で、1人の男を巡って、2人の女がバトルするという内容。二股をかけていた男が、メールの送信ミスで、女性を鉢合わせさせてしまうという、男にとるとかなりヤバい話(笑)。

相川 ああいうドラマは、どうやったら思い付くんですか?(笑)。

阿木 まずは前提として七瀬さん、あゆみさんあってのお話なので、お二人がバトルしたらどうなるかな、と。もし、その原因が1人の男を巡るものだとしても、お二人なら最終的に、女の友情のほうを取るだろうと思ったんです。

相川 あゆみさんと「普通、こういうことは思い付かないよね。実際、阿木先生の体験談なんじゃないの?」って話してたんです。

阿木 いえいえ、とんでもない。第一私、もう、そんな年ではないので(笑)。

相川 書いて頂いたもう1曲、「ミュージック・ミューズ」のほうは、この間アンコールで歌ったら、お客様が泣いていました。

阿木 こちらのほうはバラードで、サビの部分に、お二人のヒット曲を織り込ませて頂いたんですよね。

相川 私の「夢見る少女じゃいられない」とあゆみさんの「翼の折れたエンジェル」が歌詞の中に入っている。今、アルバムのプロモーションを楽しくやらせて頂いています。

阿木 お二人のジョイントで、ライブはなさったの?

相川 この間、私のライブに飛び入りで、あゆみさんが出てくださって。二人で「W・ブッキング」と、郷ひろみさんと樹木希林さんがデュエットなさった「お化けのロック」を歌わせて頂きました。めちゃ盛り上がりました。

阿木 それは良かった。ファンの反応はどうですか?

相川 みなさん、喜んでくださって。中には宇崎さんや山口百恵さんのファンという方もいらっしゃったり。

阿木 でも、それだとファンの年齢層が、グンと高くなっちゃう(笑)。

相川 私の場合、年齢層はもともと幅広いので。

阿木 七瀬さんのファンって、熱いでしょう。ライブは凄(すご)い熱気。

相川 私、デビューして25年目になるんですが、ファンも一緒に年を取るので、みんなに優しい曲順を、とか思って、気を使ったりするんですけど、そうじゃないほうがいいらしくて。

阿木 「七瀬のライブに来る時は俺達、20歳だぜ」みたいな(笑)。

相川 本当にそんな感じで。なので去年から、バラードを入れるのをやめたんです。

阿木 じゃ、1曲目からスタンディング?

相川 そうですね。でも、それがいいみたいです。

阿木 あゆみさんのファンも熱いから、お二人でライブをやったら、どうなっちゃうんでしょう? もともとお二人は親しかった?

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