米ロサンゼルスを拠点に活動している俳優の真田広之(64)が主演・プロデュースした時代劇ドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」がエミー賞に輝き、日本人初となる主演男優賞を含め18冠を受賞。映画関係者は「時代劇が世界的に認知され、日本でも単館上映だった自主製作映画『侍タイムスリッパー』や『十一人の賊軍』が注目された」と言う。
ハリウッドスターの座を獲得した真田の次なる野望は「俳優養成学校の創設」と言われている。
「日本では、真田が活動拠点をロスに移す前からハリウッド進出を夢見る俳優は後を絶ちません。真田は海外、特にハリウッド進出を希望する若手俳優のために俳優養成学校を日本とロスに創設する考えを持っているようです。それを知った投資家も現れているようです」(映画ライター)
真田は千葉真一さん(2021年8月死去、享年82)が設立した「JAC」(ジャパンアクションクラブ)に所属していたこともあり、いわば千葉さんは師匠にあたる。真田を知る映画プロデューサーは「千葉さんが手がけた京都の俳優学校の二の舞いにならなければいいが」と危惧する。
「千葉さんの死後3年目に彼の果たせなかったハリウッドスターの夢を真田が叶(かな)えた。真田の次の野望が千葉さんと同じく、ハリウッドスターを育てるための学校だと言われています。しかし、千葉さんは学校作りに失敗し、信用が失墜した。真田がその二の舞いを踏まないかと心配です」
千葉さんは2008年に京都にハリウッド俳優を養成するとの名目で俳優養成学校「サウザンリーブス・ハリウッド京都」を開校。09年1月、学校運営での体罰や借金、家賃未払いトラブルが『週刊文春』に報じられた。
「千葉さんは文春記事を否定、訴えも辞さないと息巻いていたのですが、サウザンリーブスの実質的オーナーが経営する会社が不動産ファンドを組んで15億円集めたうち、8億円が消えた。オーナーは出資法違反容疑で刑事告訴されました」(取材した芸能ライター)
当時、千葉さんと面識があった筆者は在阪のメディア関係者から情報提供があり、京都で学校関係者を取材したことがある。千葉さんは東京・月島のマンションに居住していたが、家賃未払いで金銭苦に陥っていた。そのため、サウザンリーブスの金銭トラブルに千葉さんの関与も疑われていた。そうした疑惑とともに、こんなことが明らかになった。
千葉さんは生徒募集に米映画『キル・ビル』の共演で親しくなったタランティーノやNHK大河ドラマ『風林火山』で親しくなった歌舞伎俳優の二代目市川亀治郎(市川猿之助)の名前を無断使用していた。
結局、トラブル続きで学校は閉鎖に追いこまれた。師匠の千葉さんが失敗したハリウッド俳優養成学校を今、真田が進めている。
「現在、日本とロスに設立する方向で話が進んでいます。真田は金銭にルーズではありません。トラブルは心配ないと思いますよ」(前出の映画ライター)
真田はハリウッド進出を目指す小栗旬、菅田将暉、中島健人らとの接触情報も飛び交っている。次なる野望に注目だ!(本多圭)