歌舞伎役者、九代目市川中車(ちゅうしゃ)として長男の五代目市川團子(だんこ)を名門・澤瀉屋(おもだかや)の後継者にするべく奔走している俳優の香川照之(58)。その香川が、木村拓哉主演ドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)の続編となるスペシャルドラマと劇場版で〝俳優復帰〟するとの情報が飛び交っている。
「『グランメゾン東京』は2019年にキムタク主演で放送されました。今冬に続編のスペシャルドラマが放送予定で、劇場版も来年1月に公開予定です。その〝グランメゾン〟への出演をTBSが香川にオファーしたとの話が流れているのです。長男の團子を澤瀉屋の後継者にするには根回しなどでカネがかかる。香川にとっては願ってもないオファーでしょう」(キャステイングプロ関係者)
香川といえば、1989年にNHK大河ドラマ「春日局」に出演したが、俳優としてはパッとしなかった。だが、2013年に放送されたTBS系の人気ドラマシリーズ「半沢直樹」で、40代後半のバイプレーヤーとして大ブレーク。CMにも引っ張りだこになった。
「しかし一昨年8月、『週刊新潮』に銀座のクラブホステスへの性加害が報じられました。香川は事実を認めて謝罪したのですが、ドラマの打ち上げで女性スタッフに暴行を働いていた疑惑も浮上。俳優活動は無期限謹慎。香川は市川中車として歌舞伎界で活動するようになったのです」(芸能ライター)
そうした中、香川の従弟(いとこ)で人気歌舞伎俳優だった市川猿之助が昨年5月に一家心中を図った。猿之助は死亡した両親に対する自殺幇助(ほうじょ)の罪で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受け、歌舞伎界復帰は難しいと言われている。
「名門・澤瀉屋の看板役者、猿之助の舞台の代役を務めたのが香川の長男、市川團子でした。猿之助復帰の見通しが立たないことから、香川は〝團子こそ、澤瀉屋の正統な後継者〟と称しています。しかし、歌舞伎の世界はカネがかかる。タニマチのいない香川が頭を悩ませているのはズバリ、カネですよ。セクハラ騒動で莫大(ばくだい)なCMの違約金を支払っていますからね」と話すのは梨園(りえん)関係者。
「歌舞伎のギャラはドラマや映画に比べて安い。しかも歌舞伎役者のギャラは格付けがあって、香川は下の方。ギャラはドラマとは比べものになりません」
そんな香川に「グランメゾン東京」出演オファーの情報――。
「実は、香川にはカマキリの着ぐるみを着て、昆虫愛を炸裂(さくれつ)させるNHKの番組『香川照之の昆虫すごいぜ!』シリーズの復活を望む声があったのですが、NHKが難色を示した。今回のドラマ復活話も視聴者が納得するかでしょう」
そう話すのは、大手広告代理店関係者。
「銀座クラブのホステスへのセクハラについては謝罪し慰謝料も払って問題はクリアになったのですが、香川のセクハラの酷(ひど)さが頭にこびりついている視聴者もいる。復帰となれば、スポンサーサイドは二の足を踏むかもしれません」
芸能界でもコンプライアンスがますます厳しい昨今、香川のドラマ復帰情報に要注目だ。
(本多圭)