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2023年9月 3日号
芸能 「ガーシー砲」とは何だったのか 〝暴露話〟の被害者に影響なし
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 動画投稿サイトで俳優の綾野剛ら計3人を脅迫したなどとして、暴力行為法違反(常習的脅迫)や強要、名誉毀損(きそん)などの罪で起訴された元参院議員ガーシー(本名・東谷義和)被告(51)。その初公判が、9月19日に東京地裁で開かれる。

 そうした中、ガーシー砲に見舞われたイケメン俳優・城田優が松本潤主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」に登場。ファンだけでなく、芸能関係者を驚かせている。

「城田は、8月13日放送の『どうする家康』31話に織田家の家臣、〝鬼武蔵〟と異名を取った森長可役で出演しました。前告知もなく、サプライズ出演したことでファンを驚かせました。一体、ガーシー砲とは何だったのか? と訝(いぶか)しがる声さえ上がってます」(ドラマ関係者)

 ガーシー被告といえば、一昨年12月にチャンネル登録数470万人の人気ユーチューバーのヒカルに〝詐欺師〟呼ばわりされたことに激怒。「自分には失うものはない」と開き直って、昨年2月に芸能界暴露系動画投稿サイトを開設。ターゲットにされたのはガーシー被告から女性を紹介されたとされる有名人たちだった。

「ガーシーの暴露が芸能界を激震させたことで、彼の名前は全国的に広まった。その知名度に飛びついたのが政治家女子48党(前NHK党)の立花孝志元党首。昨年7月の参院選でガーシーは、滞在先のドバイから出馬し初当選したのですが、国会に一度も登院せず今年3月に除名、議員資格を失いました。さらにガーシー砲で名誉を毀損されたとして綾野ら計3人がガーシーを刑事告訴。ドバイから帰国した6月に警視庁に逮捕、起訴されたのです」(スポーツ紙記者)

 ガーシー砲で〝淫行疑惑〟などを言いふらされた綾野は、ガーシーに屈せず、裁判になれば堂々と闘うと宣言したことで逆に男を上げた。

「淫行疑惑にさらされたことで綾野の俳優生命は終わる、と言われたほどでした。暴露直後の昨年7月期にTBS系で放送された綾野主演ドラマ『オールドルーキー』の視聴率が心配されたのですが、平均視聴率10・4%と及第点。その後、女優の佐久間由衣と電撃結婚したことでイメージは回復。11月には主演映画が公開される予定です」(芸能ライター)

 綾野と同様にガーシー被告に〝女性トラブル〟などを暴露されたのが、城田と故・千葉真一氏の長男で俳優の新田真剣佑(あらたまっけんゆう)の二人。城田はガーシー砲を浴びた当初、NHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」のナレーションを担当していたことで降板のウワサも流れたが、同ドラマの終盤に役者としても出演した。

「今回、大河にも出演。新田もネットフリックスオリジナル実写ドラマシリーズ『ONE PIECE』で演技力を発揮しています。結局、ガーシー砲は影響なかったということです」(前出のドラマ関係者)

 大手プロ役員は「ガーシーが起訴されたことで、彼の暴露話の信用性が崩れた。当然の帰結です」と言う。

 9月の初公判でガーシー被告が何を語ろうが、もはや芸能マスコミも笛吹けど、踊るものなどはいないだろう。

(本多圭)

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