1980年代後半にTBS系で放送され、その後、海外でも人気を集めた視聴者参加型バラエティー番組「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」―。その復活版がAmazon Original番組として4月21日から世界配信となった。
ところが、ビートたけし(76)とともに番組を盛り上げた「たけし軍団」が一人もキャスティングされていない。芸能関係者からは「やはり、たけしと軍団は絶縁したのか?」という声が上がっている。
「この番組は、たけし軍団の活躍があって成立したといっていい。軍団は高齢だから外されたとの話もありますが、復活版でも攻撃隊長を務める谷隼人はなんと76歳。軍団排除は、たけしと関係が悪化したからとしか考えられません」(番組のレギュラーだったタレント)
「風雲!たけし城」は86年5月2日から89年4月14日まで放送されたアトラクションバラエティー番組。たけしが城主を務める難攻不落の〝たけし城〟を落とすため、毎回約100人の一般応募者からなる攻撃軍を谷隊長が率いて、緑山スタジオに作られた、たけし軍が仕掛けた数々の難関を攻略する番組だ。
「当時、たけし軍団は体を張って活躍しました。86年12月にたけしが軍団を引き連れて〝フライデー襲撃事件〟を起こした。たけしが芸能活動を謹慎中、たけしの顔に似せた面を被(かぶ)って影武者を演じたのは、襲撃事件に参加しなかったラッシャー板前でした」(当時の番組関係者)
たけし軍団が支えた「風雲!たけし城」だが、Amazon版での復活発表直後からネット上では軍団出演を望む声が上がっていた。だが、出演者は城主・たけしを筆頭に攻撃隊長・谷、木村昴、バナナマンの設楽統と日村勇紀、上田晋也、渡辺直美、市川猿之助ら。そして総勢300人以上の視聴者らが出演するという。
「影武者を演じたラッシャー板前どころか、たけし軍団のメンバーはゼロ。軍団は今年、結成40周年記念を迎えて初の舞台『ウスバカゲロウな男たち』に挑戦。軍団のつまみ枝豆、ダンカンが企画プロデュースを務め、3月12日に無事、公演を終えました。会見でたけし来場を呼び掛けましたが、実現しなかった。弟子たちの40周年記念を無視した形ですね。よほど関係を断ち切りたかったようですね」(お笑い関係者)
そのたけしだが、2年ほど前にクランクアップした映画「首」(北野武監督)が、製作のKADOKAWAとの契約トラブルでお蔵入りがウワサされていた。しかし、KADOKAWAサイドが譲歩したことで、ベネチア国際映画祭(今年8月末〜9月)への出品を狙って急きょ、今秋公開される予定だという。
「試写を見たたけしは『面白くねぇ』と言ったという話が漏れ伝わっています。今後、たけしが編集にどれだけ関与するかが注目されています」と言うのは知人の映画関係者。
「いずれにしても、『オフィス北野』から独立して以降、たけしの評判は急落。映画がヒットするかが勝負の分かれ目でしょう」
たけしがもう一度花を咲かせることを期待したい。
(本多圭)