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2022年5月 1日号
米国 米国の平均家賃は23万円超!1年間で4割も上がった町も
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 米国で賃貸住宅の賃料が急騰している。インターネット不動産仲介の米レッドフィンによると、2月の月額平均は1901㌦(約23万9000円)。前年同月より15・5%上がった。上昇率が高かった都市圏は①テキサス州オースティン40%②オレゴン州ポートランド39%③ニューヨーク州ニューヨーク36%④ニュージャージー州ニューアーク36%⑤ニューヨーク州ナッソー郡36%――だった。

 新型コロナウイルスの感染が広がった2020年、家賃の負担が難しくなった人が増えた。米疾病対策センターは同年9月、家主が家賃を滞納する住人を立ち退かせることを禁止する命令を発した。しかし、米最高裁は昨年、命令の延長を認めない判断を示し、効力を失った。

〈パンデミックによって失業、離婚、家族と死別、健康状態の悪化を経験し、住まいを突然失って貧困に陥り、生活が逼迫(ひっぱく)する50歳以上の人が急増している〉

 今年4月11日、APが配信した記事はそう伝えた。ホームレス状態の人が宿泊できる施設で働くアリゾナ州の職員は〈住まいを失った高齢者がとてつもなく増えています〉とAPの取材に答えた。コールセンターで働くカリフォルニア州ロサンゼルス郡の女性(65)はシフトを減らされ、最近まで路上で暮らしていた。〈病気になった後、住まいをなくした現職の教員や看護師が多いことに驚いた〉

 米住宅都市開発省の統計によれば、ホームレス状態にある人に占める50歳以上の人の割合は17年、33・8%だった。07年に比べ10㌽以上、増加したという。

 今年3月27日には、収入に応じて家賃を負担するタイプの住宅を増やすよう訴える大規模な集会がニューヨーク市であった。困窮する高齢者の救済は米国社会が抱える深刻な課題となっている。

(土方細秩子)

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