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2022年1月23日号
米国 米国で1日100万人超が感染 ロス公立校では「陰性証明必須」
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 年明けの米国で感染拡大が深刻化している。

 感染確認者は1月3日、108万2549人。米ジョンズ・ホプキンズ大が集計した人数がついに100万人を突破した。同日、感染者数が全米最多のニューヨーク州では6万人超、2位のフロリダ州と3位のカリフォルニア州では5万人超だった。米疾病対策センター(CDC)によれば、米国の感染者のうちオミクロン株が占める割合は1日現在、95・4%に達した。

「生徒・児童と教職員は全員、休み明けの1月11日に登校する際、新型コロナウイルスの陰性証明を提示する必要があります」

 感染の急拡大を受け、ロサンゼルス市の公立学校区は5日、そう発表した。無料の検査も始めたという。

 CDCによれば、総人口に占めるワクチンの接種完了率は同日現在、62・2%にとどまる(日本は約80%)。ブースター(追加)接種を受けた人は接種完了者の34・7%に達した。米国では16歳以上の人はブースター接種の対象になるが、食品医薬品局は3日、12〜15歳の人向けのブースター接種を承認した。

「オミクロン株はデルタ株より重症化しにくい」という見方がある。しかし、感染者数が急激に増える中、2日までの1カ月で新型コロナウイルスの感染による入院者数は2倍以上に膨れ上がった。「この傾向が続けば医療崩壊を起こしかねない」と医療現場は危機感を強めている。

 米国では83万人以上が新型コロナの犠牲になったが、今のペースで感染拡大が続けば今年中に累積死者数が100万人を突破するだろう。新型コロナとの共存路線を取るのか、再びのロックダウンなどの厳しい方策を取るのか、各州政府は頭を悩ませている。

(土方細秩子)

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