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2021年7月25日号
米国 米国の新型コロナ死亡者のうち99.2%がワクチン未接種だった
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「(6月の新型コロナウイルス感染症による)死者数を見ると、およそ99・2%は未接種、0・8%は接種を受けた人です」

 7月4日放送の米NBCテレビのニュース番組でそう語ったのは、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長。

「それらのほとんどは予防でき、回避できたのに本当に悲しく、悲劇的です」

 米国の感染者数(7日間移動平均)は今年1月には25万人を超えていたが、7月7日現在は1万4884人。死亡者(同)も同じ間、3500人超から153人に減った。

 米国では新型コロナ用ワクチンの接種に積極的か消極的かは政治的立場による差が大きいと指摘されてきた。米紙『ワシントン・ポスト』とABCテレビが7月4日に発表した世論調査の結果によると、「接種を受けたか予定がある」と回答した民主党支持者は93%だった一方、共和党支持者は49%にとどまった。人種別の差は縮まった。以前の調査では、黒人には接種に消極的な人が多かったというが、最新の調査では79%が「接種を受けたか予定がある」。白人の68%、ヒスパニック系の70%を上回った。

 バイデン大統領は同日の独立記念日を祝う演説でこう述べた。

「親愛なる米国人の皆さん。(接種を受けることは)あなたができる最も愛国的なことです。もし接種を受けていないなら、どうか受けてください。自分自身のため、愛する人のため、周りの人のため、そして国のため、すぐに受けてください」

 バイデン氏は「独立記念日までに成人の70%が少なくとも1回の接種を受ける」という目標を掲げた。米メディアによれば同日の接種率は約67%。わずかに届かなかった。

(土方細秩子)

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