サンデー毎日

コラム
それってどうよ
2022年5月 1日号
ゼクハラ...OL版流行語大賞候補決定っ!?=池野佐知子
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OL400人は考える・それってどうよ!?/742

 これまで大企業に向けて実施されていたパワハラ防止法が4月から中小企業でも義務化されることになりました。セクハラ、パワハラ、モラハラなど、気づけばハラスメントの種類はさまざまですが、OLの話題はゼクハラ。人気結婚情報誌の名を取った結婚にまつわるハラスメントです。

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「付き合い初めて5年になるカレが最近、結婚に敏感。私が料理の本を買って腕を振るおうとすると『ゼクハラ?』とつぶやき、『貯金、どれくらい貯(た)まった?』と世間話をすれば『コワイんだけど。ゼクハラだよ』と返される。結婚したくないのは分かったけれど、ちょっとしたことで『あ、これってセクハラ?』と言うおじさんみたいでヤだ」(通信・28歳)

「憧れの30代後半の女性の先輩。コロナ前の飲み会では必ず、直接聞かないまでも『完璧なのに、なんで結婚してないんだろうな』→『訳アリじゃ?』という会話が繰り広げられていました。先輩もそんなふうに言われているのが分かっていて、ときどき自ら『私、訳アリなんで』と言っていましたけど」(PR・27歳)

「両親はそうでもないんですが、叔父叔母のゼクハラがすごい。会えば『どう? そろそろ素敵(すてき)な人デキた?』が合言葉だし、『そんなにかわいいのに、世の男性は見る目がないわねぇ』と言ってきたりする。結婚願望が強い私には、いちいち堪(こら)えて、『仕方ないじゃん! 誰も結婚してくれないんだからっ!』と叫びそうになることもあります(涙)」(薬品・27歳)

「お年ごろの親友2人と食事しながら、『結婚はどうよ?』『このままいい人現れないまま年を重ねたらどうする?』『私たちいい女なのにねぇ』などと言い合いながら、『いい男がいないせいだ!』とくだをまき、ゼクハラごっこをするのが大好きです」(アパレル・32歳)

「今年に入ってずっとやりたかったチームに加入することができました。思った通り、刺激的で仕事の楽しさに目覚めまくっています。が、カレはそろそろ結婚を考えているらしく、友達の子どものかわいさをアピールしてきたり、ご両親にせっつかれていると言ってきたりします。う~ん、微妙なタイミング! カレのゼクハラから逃げきれるか? 私はあと3年は逃げ切りたいのですが......」(広告・29歳)

「煮え切らないカレに友達のゼクハラがすごい。最初は結婚情報誌をさりげなく見えやすいように置く程度だったのが、『そろそろ仕事辞めようかなぁ』が口癖となり、最近はストレートに『子どもだけでも作らない?』とまで! あんまりせっつくと逃げられるよ、とアドバイスしたのですが、聞く耳持たず。どうなることやら、です」(飲料水・29歳)

「先日営業先の部長に『いくつなの?』と年齢を聞かれ、答えると『え? なんで結婚しないの?』とストレートに突っ込まれました。『なんででしょうねぇ?』と答えたら『こっちが聞いてるの』。泣きそうでした」(人材派遣・31歳)

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「ゼクハラを受けたことがある」OLは58%でした。

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