サンデー毎日

コラム
それってどうよ
2022年3月27日号
今年こそ お花見したい 春の宵=池野佐知子
loading...

OL400人は考える・それってどうよ!?/737

 そろそろ桜の開花も聞かれるかなぁという季節になりました。日本人の心に響く桜の花。「年々桜の花が沁(し)みる」とは中高年共通の認識ですが、若いOLさんたちも桜への思いはいろいろのようです。今週は「桜と私」です。

   ◇   ◇   ◇

「名前に桜の字が入っているせいか、いちばん好きな花は桜。でも、花粉症持ち。毎年、くしゃみと鼻水にまみれながら桜を愛(め)でる、色気のないわたくしです」(エネルギー・25歳)

「小学校の正門に続く150㍍くらいの通学路の両脇にソメイヨシノが植えられていました。入学式の日に桜が咲いていて、両親と手をつなぎながら歩いたことを印象的に覚えています。『もう幼稚園生じゃないもん』という誇らしい気分でした。6年間、あの桜に見守られていたんだなぁ」(情報処理・28歳)

「弊社の新人の一番最初の仕事はお花見の場所取り。朝から仕事はそっちのけでお花見会場に出向きます。私のときは寒くて寒くて、七輪に火をおこして、体中に携帯カイロをつけて、同期と話しながら良き場所をキープしました。先輩たちには褒められましたが、翌日、39度台の発熱。なんともトホホな思い出です」(PR・26歳)

「我が家にワンコが来てから、毎年、ワンコと共にお花見をするのが恒例。もう老犬ですが、今年も一緒に行けるかな。桜の花と戯れるワンコはなんとも幸せな気持ちをくれます」(商社・26歳)

「私が生まれたときに祖父母が植えた桜がここ数年、すっかり大人の木になって、この時期、祖父母宅の庭で親戚揃(そろ)ってのお花見をしています。総勢6~10人でしょうか。私が言うのもなんですが、ソメイヨシノの花が他の木に比べて楚々(そそ)としてかわいい。祖母と母と叔母の作るご馳走(ちそう)も楽しみです」(アパレル・23歳)

「大学時代の春は、とにかく桜。桜で有名な学校だったので、各サークル、桜のそばに陣取って、競いあって騒ぎました。こっちのサークルが踊れば、あっちも負けてない。裸踊りはデフォルトで、その質の高さでサークルの地位が決まる感じでした(失笑)。社会人1年生のときは、あの春が懐かしくて、大騒ぎの時間をさけてひとり、桜を眺めにいって、ノスタルジックな気分になったりしていました」(商社・26歳)

「桜が散りそうな日に友達と集合して、インスタ用に『花吹雪と我ら』という写真を撮るのが、毎年のこと。雪みたいに舞う桜の中でジャンプする、という写真は高1のときから撮っていますが、いったい何歳までそのショットを撮れるのでしょうか」(食品・25歳)

「去年、家の近くでは、子どもの頃から大好きだったソメイヨシノの老木が切られて、若木が植えられました。仕方がないこととはいえ、なんだか寂しい。この若木が立派になる頃には、私も結婚して子どもも何人かいるのかなぁ、なんてね」(IT・24歳)

「大学生になるまでソメイヨシノを汚名吉野だと思っていたのは私です」(百貨店・22歳)

   ◇   ◇   ◇

 今年の桜もきれいでしょうね。

うさぎとマツコの人生相談
週刊エコノミストOnline
Newsがわかる
政治・社会
くらし・健康
国際
スポーツ・芸能
対談
コラム