サンデー毎日

コラム
青い空白い雲
2021年10月17日号
眞子さまは「一時金」をお受け取りになりニューヨークで幸せに!
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牧太郎の青い空白い雲/835

「幸せ」ってなんだろう?

「しあわせ」は「為(し)合わす」が語源だという。室町時代に登場した言葉との説がある。

「巡り合わせが良い」という意味。要するに「運が良い」状態を言う。

 貧乏人だが、いい友達に巡り合い、まあ、僕は幸せなんだ!と思っている。

 でも、現代社会、かつてないほど多くの人が「不運」を抱えながら生きている。カネはない。生活はギリギリ。まして「名声」なんて全く関係がない。

 いらだち、幻滅、不満、不幸、消耗の悪循環に陥っていく現代人。「運が悪い」と嘆いている人の方が多いかもしれない。

 となると、他人様(ひとさま)の「幸せ」にケチをつけたい〝複雑な思い〟に囚(とら)われる。

「眞子さまと小室圭さん」の騒動の根底にも、そんな「多くの不幸せ」があるような気がする。お二人にイチャモンをつけると女性週刊誌は売れまくった。

 極めて「個人的なこと」なのに、まるで四面楚歌(しめんそか)。お二人はやっと結婚に漕ぎ着け、喜ばしいのだが......。

 世間の結納にあたる「納采の儀」は行わず、天皇、皇后両陛下に感謝の辞を伝える「朝見の儀」も行わない。

 それだけではない。皇籍離脱の際に渡される約1億4000万円の一時金も辞退される意向だそうだ。

 メディアは「辞退」を当然のように報じているが、それが正しいのか?

 眞子さまは30歳になる直前で〝駆け落ち婚〟も覚悟で小室さんとの結婚を選んだ。(自信過剰な小室さんは正直言って好きではないが)この眞子さまの勇気、覚悟には拍手喝采である。

 憲法24条には「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」と書いてあるが、2項に「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」ともある。

 眞子さまは皇室の儀式を堂々と済ませ「一時金」も受け取るべきだ!と思う。

 眞子さまが成年後に受け取ってきた皇族費915万円(年間)をすべて貯金しているから何とかなる!という話を聞いたが、それはそれ。品位保持の生活を続けるには、貯金なんてアッという間に消えてしまう?

 「皇族の品位保持のための皇室経済法があるから、一時金は辞退できない」と誰かが説得すべきだ。

 なぜなら、多くの国民は「小室圭さんの夫人」の幸せを願っているのだから。

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