サンデー毎日

コラム
それってどうよ
2021年5月 9日号
これがホントの意味でのイケメンですっ!=池野佐知子
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OL400人は考える・それってどうよ!?/694

 マスターズの松山選手優勝時、キャディー早藤さんの「グリーンにお辞儀」が話題になりました。日本人として誇らしい行為。早藤さんは男を上げましたね。

 というわけで、今週は「私の周りにもいます。男を上げた人」。

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「1つ下の後輩クン。いつも冷静、取りつく島もない感じで敬遠していたのですが、私の仕事が溜(た)まり過ぎてバタついていたら、何も言わずにひとつの仕事を見事に片付けてくれて。しかも余計なことは言わずに『先輩、これ』と渡してくれました。スマート! 惚(ほ)れそうでした」(調査・28歳)

「大学時代の友人Tクンが彼女に浮気されてフラれました。ヒドイ話だったので、みんなでTクンを励まそうと彼女の悪口大会をしたのですが、Tクンが『みんな、ありがとう。でも、オレ、やっぱ彼女のこと責められないんだよね。こういうのどっちが悪いってわけじゃないし。きっとオレのほうが悪かったと思う。次に好きな人ができたら、うんと大事にする!』と涙溜めつつ笑顔で。イイ男や~」(商社・25歳)

「新人の頃、見積もりを間違えるという大ポカをして、部に大迷惑をかけたことがあります。取引先にお詫びに行くときに、部長までご一緒していただいて、恐縮して小さくなる私に部長がひと言。『反省しているなら、もういい。僕が君たちよりたくさん給料をもらっているのは、謝り料だよ』。私は緊張と感動で子どものようにわんわん泣いてしまいました。その時、生涯、部長についていこうと決めました」(ゼネコン・26歳)

「大学の先輩と結婚した友達がいるのですが、その先輩は今どき珍しい昭和っぽい男。オレについて来い!はいいけれど、ちょい威張り過ぎでは?と思う箇所多数なのです。ところが自宅にお邪魔すると、ご馳走(ちそう)すべてが先輩作。『いつも美味(おい)しいご飯作ってもらってるから、今日はオレがやってみた』と照れ臭そうに。居合わせた女子全員、その行為とその言葉にヤラれました。男、上げまくり!」(商社・27歳)

「2月に部内お引っ越しがあったのですが、意外と大変で、みんなでヤレヤレと思っていました。そんなとき、テキパキと重たいもの中心にどんどん運んでくれる同期。全体の作業の3分の1はカレがしてくれたのでは?と思うほどの活躍。見直しました」(旅行・28歳)

「高校時代にサッカー部のマネジャーをしていたのですが、引退試合が終わった後、みんながその余韻に浸っている中、選手その1が黙って、ボールを拭いていたんです。丁寧に丁寧に。その様子を見て私の涙腺崩壊。スポーツを愛するってそういうこと。今でも彼を尊敬しています」(物流・24歳)

「私たち平社員主体でプランニングした企画。実現には難しいかなぁという面もあったのですが、ダメ元でチームリーダーに提案してみました。数日後、リーダーは部長を説き伏せてくれて『みんなの思うようにやってみろ。責任はオレが持つ!』。しびれました~。サイコーです」(飲料水・28歳)

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 気持ちの良い話ばかりでしたね。

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