牧太郎の青い空白い雲/814
男女のコトは所詮、他人事(ひとごと)。だから、秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんのコトには興味がなかったのだが......今回の「28ページに及ぶ小室文書」騒動にはがっかりした。
小室さん、はっきり言わせてもらうが、君は「常識外れ」だぜ!
ともかくA4用紙28枚は長すぎる。他人に理解を求めるなら「読むのに苦労する超大作」にする必要はない。
お二人の婚約が延期になった原因「母・佳代さんと元婚約者の金銭トラブル」の件。小室さんは《(カネを払うと)私や母は借金を踏み倒そうとしていた人間だったのだということになります。これは、将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族として見られ続けるということを意味します》とまで言い放つ。
そう居丈高になるなよ。簡単に言えば「貸した!」という元婚約者の男性。「貰(もら)った!」という小室さん親子。単なる「認識の違い」じゃないか。「お互いに勘違いしていた」と言えば収まるじゃないか?
元婚約者の男性は70歳を超えている。家賃8万円の木造アパートで暮らし、生活のため、いまも週5日、再雇用という形で働いている。「悠々自適」とは言い兼ねる。
今度は小室さんが「支援」する立場じゃないのか?
元婚約者が「返してもらうつもりはなかった」と話す〝録音〟がある!と言うが、まるで「脅し」じゃないか?
君の言い分は(僕から見れば)「常識外れ」ばかりだ。
「常識って何ですか?」と小室さんはお怒りになるかもしれない。
「常識」とは何ぞや?
例えば「日本近代資本主義の父」と言われた(NHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」主人公)渋沢栄一さんは『論語と算盤(そろばん)』の中で「人の心には「智、情、意」の三つがあって、人間社会で活動して成果をあげるには、この三つが調和しなければならない」と話している。
「智」ばかりで「情」が欠ければ、自分の利益のため他人を蹴飛ばしてしまう。だと言って「情」に流されればフラフラしてしまう。強い「意」でコントロールするのが必要だ。でも「意」が強くなると、ただの「頑固者」になってしまう。
渋沢さんは「『智、情、意』の三者が各々権衡(けんこう)を保ち、平等に発達したものが完全の常識だろう」と説いている。「常識」って、そんなものだ。
小室さん、偉そうなことを言って、ゴメン。
でも「幸せ」は(どちらかといえば)「常識」を大事にする人間の心にやって来るものだ。