サンデー毎日

コラム
それってどうよ
2021年4月18日号
忘れられない、一生に一度の思い出!=池野佐知子
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OL400人は考える・それってどうよ!?/691

 コロナ禍の4月。いつもの4月より少しムードが違うかもしれませんが、今月末には初任給という新人さんもいらっしゃいます。初任給。懐かしく温かい響きですね。今週は「初任給の思い出」です。

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「先輩たちがみんなオシャレなことに刺激されて、初任給は全額、ファッションに使いました。全額どころか初めて作ったクレジットカードでボーナス払い決済も多数。初任給がなくなったばかりか、初ボーナスも使い尽くすという大暴走でした(失笑)」(広告・27歳)

「初任給で両親と妹を招いて両親がよく連れて行ってくれたお寿司(すし)屋さんに。『え? こんなに高いの?』とびっくりして、『父おそるべし』と思ったまんまが顔に出ていたのか、店主さんが端数、確か5000円強だったとも思いますが、おまけしてくれました。それでも財布が痛かった」(コンピューター・26歳)

「初任給で初めて家に3万円入れて、その後、今日に至るまで毎月3万円入れています。もう慣れたけど、家へのお金と財形貯蓄と大学の奨学金返したら、初任給半分くらいになって焦ったこと覚えています」(IT・25歳)

「当時は父方母方両方の祖父母が生きていたので、それぞれに1万円程度のプレゼントを。両親には3万円強の旅行券を。一人っ子なので、奮発しました。感動した祖父母たちから倍返しをいただくというチャッカリ加減も子どものころから甘やかされた〝一人っ子ある〟あるです」(商社・26歳)

「私じゃなくて去年新卒だった弟の話なんですが、初任給が予定の3分の2しか出ず、残りの分として、中止になったイベントのグッズをもらっていました。彼の会社はイベント企画会社。その後も給与未払いなどが続き、ボーナスもなし。結局年末に倒産して、弟は一念発起の大学院受験。今年からまた学生に逆戻りです」(エネルギー・24歳)

「初任給は家に1万円、生活費として2万円だけ残して、あとは全額貯金しました。使いたい気持ちもあったのですが、コロナ禍、今後どうなるかが不安で。その後もずっとそんなふうに貯金ばかりして、1年でものすごく貯(た)まりました。貯金通帳を眺めるのが趣味になりました」(IT・23歳)

「初任給とそれ以降2カ月分のお給料を9割貯金して、7月からライザップに通いました。10月には大変身! 10月11月12月と、ものすごい勢いで洋服を買いまくり、1月にはじめて、両親に『初任給の代わり』とペア時計をプレゼントしました。両親感激。時期をはずしたプレゼント大成功でした」(広告・24歳)

「初任給を使って、GWに沖縄の祖父母を訪ねました。大喜びしてくれて、いい思い出になりました」(化粧品・25歳)

「両親に『初任給で何が欲しい?』と聞いたら『リフォーム費用』と言われ、大盤振る舞いの10万円を寄付。喜んでくれましたが、『いいよ、いらないよ』と遠慮してはくれませんでした。次のお給料までキツかったぁ~」(家電・25歳)

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 初々しい初任給の思い出でした。

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