牧太郎の青い空白い雲/768
このところ、アメリカと中国の「ポスト・コロナ」覇権争いが激しい。そんな中で「中国政府は昨年9月から新型コロナウイルスを隠していた!」という衝撃的なニュースが流れた。
取り上げたのは、某月某日のワイドショー。昨年9月26日の『湖北日報』の記事を紹介した。「武漢で開催される軍事運動会に参加するため、世界各国から多くの軍人が武漢に向かい、競技に必要な機材が海外から武漢に運び込まれている」という内容。中には「新型のコロナウイルスに感染した人がいた場合の処置法の訓練」という表現もある。
番組に登場した〝専門家〟は「ここに書いてある【新型のコロナウイルス】とは、まさに今流行している新型コロナのことです」と解説した。
驚いた。中国政府は新型コロナウイルスの存在を昨年9月から知っていたことになる。
これが事実なら、アメリカvs.中国の対立の火種になる!と思ったのだが......。その後、大きな注目を集めていない。
アレは誤報だったのか?
調べてみると、このところ、世界では「疫病に関するイベント」が急増。『湖北日報』が報じた訓練もその一つ。今回の新型コロナウイルス「SARS(サーズ)―CoV―2」と見てよいのか? 疑問だ。
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新型コロナの最中、安倍首相はことある度に「専門家の意見」という言葉を連発する。「専門家が言うのだから文句を言うな!」という具合だ。
「専門家」とは......〈技術・芸術・その他特定の職域に精通し、専門的な知識と能力のある人〉。でも新型コロナに関して「専門家」はいるのか? これも疑問である。
3月から4月にかけ、「専門家」は「発熱したら4日間、我慢しろ!」と言った。本当だろうか?疑った。
「PCR検査は結果が信頼できないから、むやみにするな!」とも言った。本当だろうか?疑った。
でも、そのうちに検査が遅れた人が亡くなったりして、今や「検査が命!」。「専門家」は全く逆のことを言っている。
専門家の一人は「このまま放置すれば日本人は40万人死亡する」と分析した。本当だろうか?
僕は「競馬の大穴予想」のようなものを感じた。
はっきり言って、新型コロナに関して「信頼できる専門家」はまずいない!と思う。
なぜなら、人類にとって新型コロナは「未知の疫病」。新型コロナの真実を探し当てるのは、専門家でも難しい。
「専門家」の言い分は「参考」程度で済まそう。
己の「知的基礎体力」を信じようじゃないか?