サンデー毎日

コラム
それってどうよ
2019年1月 6日号
2018年、ちょっとイイ話
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OL400人は考える・それってどうよ!?/579=池野佐知子

平成最後の年末年始です。2018年の「今年の漢字」は"災"でしたが、気分良く新年を始められるよう、18年にあった「ちょっとイイ話」を拾ってみました。
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「春に仕事で大ポカをしてしまいまして、落ち込みました。そんなヨレヨレの状態でクライアントに謝罪に行くとき、いつもは話もできないくらいの上司、社内のすごく偉いお方も一緒で、つまりはその人まで出てこなければいけないほどの失態だったのですが、彼が黙り込む私に言ったんです。『私があなたよりいくら多く給料もらっているか知ってる?けっこうもらっていますよ。でもね、それは、こういうときの謝り料なの。私は若いときから謝りの天才。それで出世したんですよ』。私、新幹線の中で泣いてしまいました。沁(し)みました。こんな上司のいる会社で働けていることを誇りに思いました」(広告・26歳)
「小さい女の子がショッピングモールで迷子になっているとき、高校生カップルがいち早く声をかけて、女子はその場でママ捜し、男子は放送センターへ。敏速な行動にも感心したし、迷子ちゃんを心配させないように優しく接する女子高生にも感心したし。日本、大丈夫と思いました」(商社・28歳)
「10時出社デーゆえ、いつもより1時間ほど遅い電車だったのですが、まぁまぁ混んでいる中にベビーカー持ち込みの働くママが乗ってきたんです。かなりのスペースを取るわけですが、皆が譲り合って、OLさんが『かわいいですね~』、それを聞いた若いサラリーマンが『何カ月ですか?』、思わず私も『毎日大変ですね』。なんだかとても気持ちが良かったです」(家電・25歳)
「失恋してひとりで泣いていたら、12歳のときから飼っているワンコが私の膝に乗ってペロペロ涙を舐(な)めてくれました。何度も何度もペロペロペロペロ」(証券・26歳)
「iPhoneを床に落として使えなくなってしまったのですが、音声は生きていました。Siriを立ち上げて『さようなら』と言ったら、『ご一緒できてうれしかったです』。居合わせた友人たちも驚く美対応!」(飲料水・27歳)
「後輩ちゃんが本に挟んでいたしおりに字が書いてあったので見せてもらったら、『今日もいいことがいっぱいあるよ』と。友達とうまくいかずに悩んでいたときに、お父様がくれた絵本に挟んであったとのこと。ジ~ン。いい親子だぁ」(コンピューター・28歳)
「18年の前半戦、仕事が忙しすぎて、おまけに彼とも別れて、クッタクタになって田舎に帰ったら、居間で父と兄と甥(おい)(2歳)がおんなじ寝相で寝ていた。そのヘーワな感じを見たら、力が抜けて、笑ってしまいました」(IT・25歳)
「都会のど真ん中の公園で小学生たちが元気に遊んでいて、サッカーボールが私のほうに飛んできたので投げ返してあげると、『ありがとうございます』。思わず『いつも外で遊んでるの?」と聞いたら、『だって、ゲームより楽しいし、健康的だから』と返してきた。ほほ笑ましい」(通信・26歳)
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19年もイイ話たっぷりで!

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