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2024年8月 4日号
「映画公開」「闘病告白」... 「米倉涼子」に漂う不穏な空気
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 米倉涼子(48)主演の人気ドラマシリーズ「ドクターX~外科医・大門未知子」(テレビ朝日系)が映画化される。「劇場版ドクターX」として126日から全国上映。公開に先立って8月には「ドクターX感謝祭」が行われる予定だ。だが、映画配給元がドラマを製作したテレ朝と密接な関係がある東映ではなく、東宝に決まったことで米倉周辺に不穏な空気が漂っている。

「ドクターXの企画を考えたのは、米倉の芸能界育ての親と言われる前事務所『オスカープロモーション』の会長です。企画権はオスカーが所有していたのですが、米倉独立後、テレ朝との良好な関係を維持していくためにドクターXの企画権を放棄したのです。オスカー側は当然、映画配給は東映と思っていたら東宝になった。オスカーの会長は呆(あき)れています」(映画ライター)

 テレ朝は東映の筆頭株主で、東映はテレ朝ホールディングスの大株主。両社は株式持ち合いの関係にあることから、テレ朝の人気ドラマシリーズ「相棒」や「科捜研の女」の劇場版配給元は東映だった。

「『相棒』主演の水谷豊が映画監督として撮った映画作品も東映が配給した。水谷は義理を欠かしませんからね。米倉はテレ朝の早河洋会長とは〝昵懇(じっこん)の仲〟と自負していたので当然、ドクターXの配給元も東映だと思われていました」と言うのは映画関係者。

「目下、映画界は東宝の独り勝ちと言われ、上映館も東宝のほうが多い。東宝を選びたくなる気持ちはわかります。しかし、米倉を〝ドクターX〟で大スターにしたテレ朝と東映の関係を考えれば配給は東映でしょう。どうやら製作委員会の中で何らかの動きがあって東宝になったようです。テレ朝のメンツは丸潰れと見られています」(同)

 不穏な空気はまだある。米倉が宣伝プロモーションのためにゲスト出演したNHK朝の情報番組「あさイチ」(614日)が、業界関係者の間で波紋を広げているのだ。

「米倉は番組の中で、難病の脳脊髄(せきずい)液減少症と5年にわたって闘病した過去を振り返りました。視聴者からは多くの激励メッセージが届いたようです。しかし、米倉は急性腰痛症や仙腸関節障害の持病もある。闘病を明かしたことで今後、仕事を依頼する側としては怖くて使えなくなるかも......」

 と言うのは元事務所関係者。

「また、番組中で米倉は昨年3月に世界配信されたAmazonプライムビデオのドラマ『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』(6月からNHKBSで放送)について、治療を受けながら撮影したと具体的に明かしてしまった。製作サイドから見れば困惑でしょう」(同)

 前出の映画関係者は、「米倉の独立後、オスカーから彼女の事務所に移籍した敏腕マネジャーがいたら、病気の話はさせなかったと思います。マイナスにしかならないからです。ところが、その敏腕マネジャーは1年前に事務所を去ってしまった。米倉周辺には良いブレーンがいるのでしょうか」と疑問を呈す。

 波乱の女優人生を歩む米倉だが、「劇場版ドクターX」の大ヒットで乗り切ってほしい。

(本多圭)

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