第二次世界大戦に突き進む世界。
なぜ戦争は避けられなかったのか。
日本近現代史の視点で世界史を横断し、「世界の中の日本」を捉え直す。
本書では、近代の「戦争」と「世界」について、世界の第一線で活躍する歴史学者らが考え尽くした研究成果をわかりやすく解説。
近代日本が戦争を交えた相手国【中国、ロシア、英国、ドイツ】との二国間での歴史共同研究をもとに、戦争終結後の和解と共存の真の方向性を探る。
戦争に至る過程で双方に起こっていたことは何であったのか、双方の国家の指導者の意図や社会を構成する人々の意識はいかなるものであったのかについて、現時点で利用可能なあらゆる史料や記録によって明らかにする。
日本近代史をはじめ、隣接領域である西洋史、東洋史、グローバルヒストリーなどの世界史の面白さを堪能。歴史学者と手描きイラストルポライターによる類を見ない画期的な一冊!
【著者紹介】
加藤陽子(かとう・ようこ)
1960年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。
1989年、東京大学大学院博士課程修了。山梨大学助教授、スタンフォード大学フーバー研究所訪問研究員などを経て現職。専攻は日本近現代史。2010年、『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)で小林秀雄賞受賞。『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』(朝日出版社)で紀伊國屋じんぶん大賞2017受賞。著書に『模索する1930年代[新装版]日米関係と陸軍中堅層』(山川出版社)、『戦争の日本近現代史』(講談社現代新書)、『天皇の歴史8 昭和天皇と戦争の世紀』(講談社学術文庫)、『戦争の論理 日露戦争から太平洋戦争まで』『天皇と軍隊の近代史』(以上、勁草書房)、『満州事変から日中戦争へ』(岩波新書)、『この国のかたちを見つめ直す』『歴史の本棚』(以上、毎日新聞出版)などがある。
モリナガ・ヨウ
1966年、東京生まれ。画文家、イラストレーター、絵本作家。
早稲田大学教育学部地理歴史専修卒業。学生時代は漫画研究会に所属。大学在学中よりカットイラストの仕事を始め、イラストルポで独自の世界を築く。著書に『新幹線と車両基地』(あかね書房)、『ワールドタンクミュージアム図鑑』『迷宮歴史倶楽部 戦時下日本の事物画報 [新装版]』(以上、大日本絵画)、『図解絵本 東京スカイツリー』(ポプラ社)、『築地市場 絵でみる魚市場の一日』(小峰書店、第63回産経児童出版文化賞大賞を受賞)、『らんらん ランドセル』(めくるむ)、『ぐるーり すいぞくかん』(ほるぷ出版)、『東京大学の学術遺産 捃拾帖』(メディアファクトリー新書)など多数。