「オシント」......公開情報に基づく情報収集・分析。
【OSINT= Open Source Intelligence】
SNSの発達により、一個人がマスメディアと同じように
情報を発信できるようになった現代。
ひと握りのエリートだけが、真実を保持する時代は終わった。
そんな中、膨大な情報の海から事実と虚偽を選り分ける
「公開情報の分析」に改めて注目が集まっている。
戦争犯罪、フェイクニュース、進む中国の影響力の実態。
証拠はすべて、誰でもアクセスできる情報の中にある──
第2回「PEPジャーナリズム大賞」2022・検証部門賞受賞
毎日新聞連載「オシント新時代 荒れる情報の海」、待望の書籍化!
《著者紹介》
毎日新聞取材班(まいにちしんぶんしゅざいはん)
毎日新聞編集編成局の部署を横断した記者・デスクによる特別取材チーム。本書の基になった連載「オシント新時代 荒れる情報の海」は、2022年「PEP(政策起業家プラットフォーム)ジャーナリズム大賞」検証部門賞を受賞した。
目次
序章 ウクライナ侵攻とSNS時代の「情報戦」
第1章 べリングキャットの衝撃
●「気持ちいい情報は危うい 感情の世紀、どう生きるか」
インタビュー 中西輝政さん
《コラム》 日本のヤフコメを改ざんして翻訳 ロシア政府系メディアの狙い
●「日本も影響工作の想定と対応を」
インタビュー 中谷昇さん
第2章 「隠れ株主」中国を探せ
●「サプライチェーンのAI解析で見えた『無責任企業のつながり』」
インタビュー 水野貴之さん
第3章 市民もオシント
●「グローバル企業の監視あきらめるな」
インタビュー 林香里さん
第4章 ワクチンめぐるデマも拡散
《取材日記》 記者たちが追ったQアノン ――「情報の海」を漂う怪物――
●「Qアノンが招いたカオス 背景に『抵抗の習性』」
インタビュー マット・アルトさん
●「政治的影響力は消えず」
インタビュー カレン・ホーバックさん
第5章 迫る「ディープフェイク」の脅威
●「ディープフェイク最大の脅威は『うそつきの配当』」
インタビュー ニーナ・シックさん
第6章 公開情報を分析せよ 動き出した政府
●「日本のインテリジェンスは米の周回遅れ」
インタビュー 兼原信克さん