米軍関係者による凶悪事件、
東京都心の米軍ヘリ異常低空飛行、
基地周辺での新型コロナ感染...
半世紀を超えて変わらぬ、日米の"不均衡"。
日米地位協定の現場を追いかけた、記者たちの記録。
2021年度・新聞労連ジャーナリズム大賞受賞の連載、待望の書籍化!
日米地位協定は「在日米軍によるさまざまな被害の元凶」と言われながら一度も改定されたことがない。(略)ある記者は米軍関係者による事故のその後を追い、ある記者は炎天下の東京でカメラを構えて米軍機を待ち続けた。基地が集中する沖縄からも、深刻な被害が続く実相を伝えようと力を注いだ。
2022年2月、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、多くの命が奪われる惨劇を世界は止められなかった。私たちは国際的な緊張が張りつめたこの時代を生きている。だからこそ、安全保障体制を構成する柱である地位協定のあり方に目を向け、議論を深めなければならないはずだ。本書は、地位協定によって生まれている実
態と真実をあぶり出そうともがいた記者たちの記録である。 (本文より)
《著者紹介》
毎日新聞取材班(まいにちしんぶんしゅざいはん)
東京、大阪、西部の3本社に所属する記者らで2019年11月に結成した。2020年2月に報道をスタートし、ベテランから若手まで20人を超える記者が報道に関わっている。 本書の基となった一連の報道は、 2021年度の新聞労連ジャーナリズム大賞を受賞した。
目次
プロローグ
第1章 取材班始動
第2章 首都蹂躙
第3章 基地の島・沖縄で
第4章 特権の核心
あとがき