めぐる季節の中で出会った、美しい暮らしの風景
時代は変わっても、人の思いは変わらない。日々の暮らしを読んだ句を、一日一句一年間、写真とたのしむ豊かなひととき――。
雑誌「俳句αあるふぁ」人気連載を書籍化した、心を癒やす俳句入門です。巻末には俳人・神野紗希さんのエッセイも収録しています。
「そういえば私の実家には掘り炬燵があって、幼いころはよく弟とふたり潜って遊んだものだった。そんな記憶から今も東京の自宅のリビングに炬燵を据えているのだが、同世代にとってすでに炬燵は珍しいらしく、友人が家族連れで遊びに来ると、子どもたちが目を輝かせて「炬燵だぁ!」と潜りこんでくる。炬燵に足を突っ込んでゲームをする子たちを見ていると、今だって暮らしの季語は必要とされれば輝き得るのだ、と実感する」(神野紗希「新しい暮らしの風景」より)