実作にも役立つ、21世紀の俳句鑑賞読本、決定版。
井月・子規から今日活躍する俳人まで、
近現代の珠玉の300句を、
俳句革新の旗手・小澤實が解説。
今読んでも新鮮に味わうことのできる
秘められた名句を厳選し、季節ごとに配列。
一句一句を丹念に読み解きながら、
詠まれた背景や俳人同士の関わりまでが鮮やかに描き出される。
俳句・季語・作家という3種の充実した索引で、
使いやすさもバツグン。
今、俳句を楽しむために必要な鑑賞眼が身につく一冊。
明治から大正、昭和を経て、
平成に至るまでの俳句を取り上げた。
近現代の俳句の流れを形作っている代表的作家を
ピックアップしたつもりだ。
子規・虚子門が連なる主峰はもちろんのこと、
虚子への反発から生まれた、
新傾向俳句、自由律俳句、新興俳句などの作家も掬い上げた。
小説家などの余技の俳句、いわゆる文人俳句も取りあげた。
さらに注目している久保田万太郎の
師弟の流れは積極的に取り上げている。
季節順に句を並べた一冊を通して、
近現代俳句の多様な響きが、聞こえてきたとしたら、
とてもうれしい。
――本書より
目次
新年/春/夏/秋/冬/無季著者について
1956年生まれ。俳人。俳句雑誌「澤」主宰。俳人協会理事。成城大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。句集に『砧』(牧羊社)・『立像』(角川書店、俳人協会新人賞)があるほか、2006年に第三句集の『瞬間』(角川書店)で讀賣文学賞受賞。讀賣新聞・東京新聞等の俳壇選者を務める。