夏場所号のテーマは「綱取りへ」。表紙はもちろん大の里。故郷の人々の応援を受け、りりしい立ち姿を描いています。冒頭のこの1枚も大の里です。続く特集は「大関初優勝 大の里、栄光の千秋楽」です。一度は遠のいた賜杯を千秋楽の優勝決定戦でつかみとった大の里の千秋楽を、賜杯、優勝旗、内閣総理大臣賞、支度部屋、大杯など10枚の写真を見開きで展開しています。必見の写真ばかりです。
大の里のインタビューは全5ページ。NHKの吉田賢アナウンサーが、師匠以来となる日本人横綱を目指して、夏場所で綱取りに挑む決意を聞いています。優勝決定戦の相手、高安関は、大関が大相撲に入門を決めたときに部屋に稽古にきてくれた人という。「お兄ちゃんみたいな存在で、お世話になりすぎている。縁を感じました」と打ち明けた。入門して2年で綱取りに挑む夏場所。「綱取りを深く考えすぎず、しっかりと頑張りたい。初日の入り方が大事。しっかり準備をして、15日間体調を管理して頑張ります」と決意を込めた。
インタビュー2本目は、記録づくめで新十両で優勝した草野です。4ページにわたり吉田賢アナウンサーが聞きました。稽古で学んだのは、得意の右四つになれないときの対処法。尻を少し上げて走れ、前に出ろと教わったと話し、「距離が離れたら突っ張ってから右を入れろと言われて、これが結構できました」と好調の秘訣を明かした。今後は幕内に上がり三賞をとり、いずれは三役に上がりたいと夢を語った。インタビューはこのほかにも、沖縄初の三賞の、美ノ海、新入幕で敢闘賞の安青錦の計4本と充実しています。
さらに、本誌の前身であるグラフNHK別冊「テレビ観戦特集号・大相撲夏場所」が発行されたのは1975年5月。それから50年を迎えた今年、「表紙を飾った男たち」と題してカラー4ページで特集しました。約300冊に及ぶ本誌の表紙から、選りすぐりの42冊の表紙を集めました。あなたはこのうち何人の力士をご存知でしょうか。圧巻の創刊50年特集です。
夏場所展望、春場所レビューのほか、連載も好評の「対談 舞の海さんvs西岩親方」「やくみつるの一刀両断」など。「よりぬきフォト」は「よみがえる昭和62~63年」がテーマです。読者プレゼントは、大の里の優勝ミニ額のほか、正代、琴勝峰、佐田の海の浴衣地や、大の里と高安の直筆手形色紙、高安と美ノ海のミニのぼりなど豪華です。
そして、今号の目玉は年に1度の「カラー版 相撲人名鑑」です。全36ページで索引付きの特別付録になります。また、いつも通りの付録「夏場所幕内・十両星取表」もあり、お買い得な一冊です。
【目次】
1 大の里、この1枚
「タイはタイでも綱をとりたい」
<特集>
2 大関初優勝
大の里 栄光の千秋楽
4 春巡業 七尾市・津幡町
故郷で大の里フィーバー
7 大の里インタビュー
吉田賢アナウンサーが聞く
綱とりの決意
「横綱は強いだけではなれない」
12 新十両優勝 草野
吉田賢アナウンサーが聞く
「幕内に上がり同部屋優勝決定戦をしてみたい」
16 沖縄初の三賞美ノ海
「後悔しない相撲を取ろうと思っている」
66 新入幕敢闘賞安青錦
刈屋富士雄元アナウンサーが聞く
「優勝の懸かった相撲を千秋楽に取りたい」
<夏場所情報>
34 幕内プロフィール
47 十両プロフィール
51 新十両紹介
宮乃風、夢道鵬、三田
70 夏場所展望
72 対談 舞の海さんvs西岩親方
80 やくみつるの一刀両断
82 いち押し期待の力士
長村/聖白鵬
86 データアラカルト 山下和也
90 幕内十両新番付・昇降表
92 幕下以下新番付
54 春場所レビュー
大逆転 大の里
辛き闘い 御嶽海/金峰山/王鵬/豊昇龍/髙安
台頭 草野/獅司/阿武剋/安青錦
復活 炎鵬/朝乃山/美ノ海/若隆景
20 創刊50年 表紙を飾った男たち
24 よりぬきフォト よみがえる昭和62〜63年
30 相撲NEWS
朝乃山が故郷富山に登場
照ノ富士親方が中継初解説
夢道鵬の化粧まわし大門さん制作
96 幕内十両星取表
98 幕下以下成績表
100 各段優勝 十両草野/夢道鵬ほか
102 幕下プロフィール 春場所結果
106 新序出世披露、新弟子検査
<連載>
28 たきもとかよの今Doki☆大相撲ウオッチ
62 読者プレゼントのご案内
94 教えて編集長㊷
横綱審議委員会を改めて考えてみようか
109 木村庄之助の相撲川柳㊽
110 角界情報
112 アマチュア相撲
116 新・角界ファミリー
神幸さん一家
116 桝席便り(番外編)
118 桝席便り 編集後記
120 次号予告 プレゼントの応募要項
特別付録 カラー版 相撲人名鑑
付録 夏場所幕内・十両星取表