経済小説の巨人・清水一行(1931~2010)。214作にも上る膨大な作品群が照らしだす日本経済の興亡史と、人間の業を知り尽くした巨人のまなざしが、現役作家・黒木亮の徹底取材で蘇る。熱気たぎるノンフィクション!
城山三郎と梶山季之が切り拓いた分野を確立した清水。10代で共産主義者として戦後の焼け跡を奔走した後、兜町(かぶとちょう)で雌伏の時を過ごし、35歳の時『小説兜町(しま)』で彗星のごとく世に現れた一匹狼――ベルリンの壁崩壊を目にして、滂沱の涙を流した想いとは?
目次
プロローグ
第一章 玉の井
第二章 ああ、インターナショナル
第三章 藤原経済研究所
第四章 小説兜町
第五章 流行作家
第六章 動脈列島
第七章 信濃追分
第八章 ベルリンの壁
第九章 土に還る
著者について
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て、2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『冬の喝采』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『国家とハイエナ』『島のエアライン』『アパレル興亡』『メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫』『地球行商人 味の素グリーンベレー』『袈裟と駅伝』など。1988年からロンドン在住。