他の誰でもない、自分の生を生きていく。
大転換の時――八ケ岳での山小屋暮らし、鳥や植物、小動物との交流から〈新たな日常〉を探る地球視線エッセイ。
毎日新聞「日曜くらぶ」連載の単行本化。
目次
第一章 山小屋暮らし
山の深みに届く生活
火のある風景
遅い春・早い初夏
風の来る道
ストーブの話
長く使われるもの
第二章 巡りゆくいのち
深まっていくもの
更新される庭
冬ごもりの気持ち
養生のこと
南の風
第三章 鳥の食事箱
野生と付き合う
リスのこと
植物と仲良くなり、ときどき食べる
時間が止まり
第四章 いのちの火を絶やさないように
滲み出る本質
滞りが生まれてしまう
少しずつ、育てる
第五章 遠い山脈
秘そやかに進んでいくこと
日常が甦る
遠い山脈
生命は今もどこかで
右往左往のただなかに在ること