抜き差しならない困難に直面した時、
人は問わざるを得なくなるのではないか。
「生きる意味」とは何かと。
ミリオンセラー『悩む力』の著者が贈る
「逆境」の時代の人生案内。
私たちは今、順風満帆とは到底言えない時代を生きている。
ありふれた日常の光景の中から心を揺さぶる場面をすくい上げ、
静かに丹念に描いた名エッセイ。
目次
第1章 コロナ下で心を整える
そう旨くは行かないよ/マスクは顔の一部です?/求めない/「川上」に向かう生き方/当てがない時代を生きる/繁文縟礼
第2章 心を揺さぶるもの
文武両道とオリンピック/プラネタリウム/アイラブ・万年筆/「白」に魅せられて/祈りの時間
第3章 作品世界に生きることを想う
間違い電車が時には目的地に運んでくれる/ニュー・シネマ・パラダイス/イカゲーム/含羞の人、三宅一生さん
第4章 食べて、歩いて、癒されて
野菜スープの恵み/一日の始まりは一杯のコーヒーから/歩いて、歩いて、歩いて/生命の水/酒はほどほどに/我が家の野菜でタイムスリップ/まあまあの「辛党」、そして「甘党」
第5章 日々の暮らしを慈しむ
カラスと鴉と烏/生類憐みの令/本日も猫たちは賑やかなり/猫も犬も同じ屋根の下/三拠点暮らし/順境と逆境
著者について
姜 尚中(カン・サンジュン)
1950年、熊本県熊本市に生まれる。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。国際基督教大学准教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授、聖学院大学学長などを経て、東京大学名誉教授。現在、熊本県立劇場理事長兼館長、鎮西学院学院長兼大学学長。専攻は政治学、政治思想史。テレビ・新聞・雑誌などで幅広く活躍。おもな著書に『悩む力』『母―オモニ―』『続・悩む力』『心』『母の教え 10年後の「悩む力」』『朝鮮半島と日本の未来』『それでも生きていく 不安社会を読み解く知のことば』 (いずれも集英社)、『見抜く力』『生きるコツ』(いずれも小社)など多数。