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新装版 滄海(うみ)よ眠れ ミッドウェー海戦の生と死(五)【毎日文庫】
著者  澤地 久枝
発売日:2025年10月22日
配信日:2025年10月22日
ISBN:978-4-620-21093-3
判型:文庫サイズ
頁数:400頁
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書影:新装版 滄海(うみ)よ眠れ ミッドウェー海戦の生と死(五)【毎日文庫】
定価:1320円(税込)
電子書籍版定価:1320円(税込)
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執念の取材が問う――戦争とは何か

戦争ノンフィクションの金字塔、待望の復刊!

昭和17(1942)年6月、日本海軍が米軍に大敗したミッドウェー海戦。執念の取材で日米戦死者3418名の詳細を突き止め、彼らと遺族の思いを丹念にすくい上げた渾身のノンフィクション。
重巡「三隈」砲塔上で割腹自殺をした小山正夫海軍大尉、死の直前に絶筆を残した重巡「最上」機関兵、日本側の最年少戦死者は15歳の少年。[全5巻]
解説・東京大学教授 加藤陽子

【目次】

第十五章 重巡「三隈」「最上」
羊歯(しだ)相聞
ミッドウェー砲撃
戦場の錯誤
澤田三等水兵のブローチ
五番砲塔
白絞(しらしめ)油の床
のこされた絶筆
出口のない死
最後の声
血の潮騒
フレミング伝説の周辺
酸鼻の極み
恋もなく 愛もなく
「人の手に渡したくない」
夢枕
三人の軍属
「荒潮」と「朝潮」
「戦死者」の生還
見捨てられて

エピローグ 少年の死
いとこ同士
人生十五年
海からの風

還らぬ旅人を追って

単行本あとがき

文庫版のためのあとがき

解説 人のいのちの重さと戦争を描く 
東京大学大学院人文社会系研究科歴史文化学科教授 加藤陽子

著者について

澤地 久枝

さわち・ひさえ

ノンフィクション作家。193093日、東京・青山生まれ。4歳のとき家族ぐるみで満州(中国東北部)へ移住。吉林で終戦を迎えた。1949年、中央公論社入社、経理部員として働きながら早稲田大学第二文学部(夜間)で学ぶ。卒業を機に「婦人公論」編集者に。将来を期待されていたが、28歳のときに僧帽弁狭窄症と宣告され、重い心臓病との二人三脚が始まる。1963年、編集次長をさいごに退社。以後約10年にわたり五味川純平の助手を務め、『戦争と人間』の注を執筆した。

著書に『妻たちの二・二六事件』『密約 外務省機密漏洩事件』『火はわが胸中にあり 忘れられた近衛兵士の叛乱 竹橋事件』(日本ノンフィクション賞、1978年)『昭和史のおんな』『石川節子 愛の永遠を信じたく候』『もうひとつの満洲』『雪はよごれていた 昭和史の謎 二・二六事件最後の秘録』『家族の樹 ミッドウェー海戦終章』『14歳〈フォーティーン〉 満州開拓村からの帰還』ほか多数。

『滄海(うみ)よ眠れ ミッドウェー海戦の生と死』は、資料篇にあたる『記録ミッドウェー海戦』とあわせ、1986年の菊池寛賞受賞。2008年度朝日賞受賞。

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