誰にでも読みやすく正確に伝わることを目指す「新聞の日本語」や、校閲の技術、文字や言葉の話題を発信している校閲記者たちの傑作コラム74編。
誤字や不適切表記と格闘する日々の中、「校閲」の視点でさまざまな題材を面白く、あるいは深く鋭く解く。
作家・逢坂剛氏 絶賛!
校閲こそは、文筆家の生命線である。
校閲を軽んじれば、そのつけは確実に回ってくる。
校閲を知れば、文筆の怖さが分かる。
【本書の主な内容】
●「校閲ガール」河野悦子よ、なぜスルー
●閲の字は一つ一つ調べること
●馬琴の「校閲」誤脱多かりし
●「~をはじめ」は始? 初? 仮名?
●「般若心教」は教義にあらず
●高校野球の記事、三つの「アウト」
●『晩春』原節子の「おじさま」とは
●新選組と新撰組 どちらを選ぶ?
●ゲージとケージ カタカナの混濁
●チータ、チーター 小さくない違い
●ハロウィーンかハロウィンか
●広辞苑に載った「エロい」に興奮
●「コンビ二」に立ち止まれ
●日本人も「来日」する
●思い込みで「津田沼市」
●品川駅は品川区にない......なぜ?
●逢坂剛さんの言葉への姿勢に圧倒される
●「花向け」の言葉 新年度は不適切
●来れる、生きれる 「ら抜き」直す?
●「敷居が高い」 本来の意味は
●ろくろを「ひく」 挿絵を見て納得
●岩波国語辞典にみる「雨模様」の模様
●辞書に謎の言葉「十七載」とは
●折口、柳田......清音の地域性
●そうだったのか 福神漬けの読み
●三笘選手の笘 苫とどう違う
●1カ所「壇ふみ」 誤植はつらいよ
●ちょう? まち? 「町」の間違い
●数え年で7年? 善光寺の不思議
●「6月31日」などありえないのに
ほか
【著者紹介】毎日新聞校閲センター
2023年現在、東京本社に東京グループ、大阪本社に大阪グループと分かれ、新聞校閲作業を分担している。校閲部→編集総センター校閲グループ→校閲センターと名称変更を経たが、その間、紙面やウェブサイト「毎日ことば」(現・毎日ことばplus)、雑誌など多様な媒体で情報を発信。ツイッターのフォロワーは11万を超える(2023年7月現在)。著書に『新聞に見る日本語の大疑問』『読めば読むほど』(以上東京書籍)、『校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』(毎日新聞出版)。2023年に始めたオンライン講座「校閲力講座」も好評。
目次
第1章 校閲って何?
第2章 同音の語があふれている
第3章 カタカナ語の落とし穴
第4章 「いかにもありそう」が命取り
第5章 問題は言い回しにあり!?
第6章 辞書の中の奥深い世界
第7章 ところ変われば……
第8章 名前は唯一無二のもの
第9章 確認は文字だけ? いえ無限です