80歳でノーベル生理学・医学賞を受賞! 日本を代表する化学者が辿ってきた人生の道。
2015年にノーベル賞を受賞した大村智氏のエッセイ集。かつて自費出版で出していた4冊のエッセイから選りすぐりの名文を収録。
ノーベル賞受賞発表時の隠れたエピソードも加筆。
目次
I微生物が運んできたノーベル賞著者について
おおむら さとし/化学者。1935年(昭和10年)7月12日、山梨県韮崎市生まれ。
学校法人北里研究所名誉理事長、北里大学名誉教授、学校法人女子美術大学理事長、韮崎大村美術館館長。微生物の生産する天然有機化合物の探索研究を専門とし、50年以上の研究生活を通して約500種類の新規化合物を発見。うち26種類が、医薬、動物薬、研究用試薬として実用化され、感染症などの予防や撲滅さらに生命現象の解明などに貢献している。そのうちの一つであるイベルメクチンは、オンコセルカ症(河川盲目症)やリンパ系フィラリア症、糞線虫症、疥癬といった寄生虫感染症の多くを予防・治療する特効薬となった。その業績が評価され、2015年、イベルメクチンを共同で開発した米国メルク社のウィリアム・キャンベル博士と共にノーベル生理学・医学賞を受賞。著著に『人生に美を添えて』などがある。