書籍

文庫
無月の譜【毎日文庫】
著者  松浦 寿輝
発売日:2025年10月22日
ISBN:978-4-620-21096-4
判型:文庫サイズ
頁数:568頁
loading...
書影:無月の譜【毎日文庫】
定価:1320円(税込)
購入サイト
  • Amazon
  • 楽天ブックス
  • e-hon
  • Honya Club
  • セブンネット
  • 紀伊國屋書店
  • ヨドバシ・ドット・コム
書店によっては在庫がない場合があります。

将棋の格言、「一歩千金」を彷彿させます。
長い旅路の末についに辿り着く再生の物語です。
――羽生善治(棋士)

その駒には魂が宿っている――。棋士をめざしながら挫折した小磯竜介は、偶然から戦死した大叔父が駒師であったことを知る。大叔父は自ら考案した書体「無月」の駒を完成させた後、戦地へ発ったという。「天性の駒師」の生涯に強く惹かれた竜介は、この駒の行方を追い始める。東京からシンガポール、マレーシア、アメリカへ――そして旅の終わり、彼が目にした驚きの光景とは? 第34回将棋ペンクラブ大賞を受賞した傑作長編。

目次

プロローグ――挫折  

第Ⅰ部

一、戦死した駒師  

二、数寄屋橋のうえで  

三、見えない炎、見えない名月  

四、路地の奥  

五、すべてが灰に  

第Ⅱ部

六、聖ラザロ教会  

七、国境を越える  

八、ブルックリンの夕暮れ

エピローグ――再起

解説――幻の駒を追い求める(川本三郎) 

著者について

松浦 寿輝
まつうら・ひさき
1954年生まれ。作家、詩人、批評家、仏文学者。東京大学名誉教授。1988年、詩集『冬の本』で高見順賞、1995年、評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、96年、評論『折口信夫論』で三島由紀夫賞、2000年、『花腐し』で芥川賞、04年、『半島』で読売文学賞、17年、『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞受賞。他に『吃水都市』(詩集)、『平面論――一八八〇年代西欧』(評論)、『わたしが行ったさびしい町』(エッセイ)、『もののたはむれ』『川の光』『月岡草飛の謎』(小説)など著書多数。
著者関連書籍