24歳の時、赴任先の博多で12歳年上の人妻・幸子と駆け落ちの末、結婚した菊池忠紘。それから約10年、祖父母の介護を引き受けることになった忠紘は、幸子と子ども二人を連れて実家に戻る。そこには、何やら二人だけが知らない"家の事情"が潜んでいた。妻・幸子と、潔癖症の母・房枝の嫁姑問題、祖父母の介護、介護......こじれにこじれた菊池家のパンドラの箱が今開く!
引っ越し/秘密/親族会議/ハワイツアー
著者について
はやし まりこ/昭和29年(1954)、山梨県に生まれる。昭和51年(1976)、日本大学芸術学部文芸学科を卒業。コピーライターを経て、昭和57年(1982)、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を出版。昭和59年(1984)、処女小説『星影のステラ』が直木賞候補に選出されたことを機に、執筆業に専念。
昭和60年(1985)、『最終便に間に合えば』『京都まで』により第94回直木賞を受賞。平成7年(1995)、『白蓮れんれん』により第8回柴田錬三郎賞を受賞。平成10年(1998)、『みんなの秘密』により第32回吉川英治文学賞を受賞。平成12年(2000)、直木賞選考委員に就任。ほか、数々の文学賞の選考委員を務める。平成23年(2011)、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章。
著書に、『素晴らしき家族旅行』『下流の宴』『マイストーリー 私の物語』『ビューティーキャンプ』『マリコ、炎上』『美を尽くして天命を待つ』『中島ハルコはまだ懲りてない!』など多数。