東京・広尾の高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」の受付係・細川邦子(48歳)、看護師の田代朝子(54歳)、ダイニングで働く丹羽さつき(52歳)、それぞれの家庭内で深刻な介護問題を抱える3人は、困窮していく我が身と、裕福な施設の入居者たちとの想像を絶する<格差>を前に、一世一代の勝負に出る!「貧者の逆転劇」の結末は?
著者について
はやし まりこ/昭和29年(1954)、山梨県に生まれる。昭和51年(1976)、日本大学芸術学部文芸学科を卒業。コピーライターを経て、昭和57年(1982)、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を出版。昭和59年(1984)、処女小説『星影のステラ』が直木賞候補に選出されたことを機に、執筆業に専念。
昭和60年(1985)、『最終便に間に合えば』『京都まで』により第94回直木賞を受賞。平成7年(1995)、『白蓮れんれん』により第8回柴田錬三郎賞を受賞。平成10年(1998)、『みんなの秘密』により第32回吉川英治文学賞を受賞。平成12年(2000)、直木賞選考委員に就任。ほか、数々の文学賞の選考委員を務める。平成23年(2011)、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章。
著書に、『素晴らしき家族旅行』『下流の宴』『マイストーリー 私の物語』『ビューティーキャンプ』『マリコ、炎上』『美を尽くして天命を待つ』『中島ハルコはまだ懲りてない!』など多数。