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不思議な日本語段駄羅―言葉を変身させる楽しさ
著者  木村 功
配信日:2022年2月22日
判型:四六判
頁数:256頁
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書影:不思議な日本語段駄羅―言葉を変身させる楽しさ
定価:2200円(税込)
電子書籍版定価:2200円(税込)
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 段駄羅は、日本語の同音異義表現の多様性を生かして五七五の中に異なる二景を詠み込み、思いがけない日本語の変化の落差を楽しむ知的な言葉遊びです。
 石川県の輪島塗職人の仕事場を中心に、江戸時代後期から明治時代にかけて大流行し、輪島塗の技術と共に、親方から弟子へと受け継がれて来た伝統文化の一つです。
 段駄羅作品の一例を本来の表記法(正調)で示しますと、感染者 ますくにじゅうに 念のため となり、形式は俳句や川柳と同じ五七五ですが中の七音が異なる二つの意味を持ち、上の五と下の五音に、それぞれつながっています。
 先ほど平仮名のみで表記された中七の二つの意味を漢字・平仮名まじりで解き明かしますと、感染者 増す国中に /マスク二重に 念のため となります。
 このように段駄羅においては、一句の前半の五七と、後半の七五で異なる二景を詠み分けており、実質的には五七七五の短詩型文芸です。
 これを現代風に言い換えると、パソコン入力時に起こる「誤変換」を、五七七五の定型詩として意図的にこしらえる知的な言葉遊びであるとも言えます。

 楽しい段駄羅作品を満載した本書で、能登輪島に伝わる言葉の変身術の数々を満喫していただけたら幸いです。


※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

著者について

木村 功

(きむら・いさお)

1951年5月、大阪府堺市に生まれる。
大阪府立三国丘高等学校を経て京都大学法学部卒業。
仕事(地方行政)に精を出し、趣味を友とする。
好奇心旺盛で、ことば遊び全般に興味を持つ。1998年夏、段駄羅に出会う。
自身の段駄羅作句はもとより、段駄羅作品や段駄羅関係書の収集・整理に努め、
段駄羅を含む雑俳史の研究などにも取り組んでいる。現住所は大阪府堺市東区。
輪島塗文芸段駄羅保存会会員、日本連句協会会員、川柳雑俳研究会会員。
著書『社会の変化とその影響』大阪市教育振興公社、『不思議な日本語 段駄羅』踏青社、
  『段駄羅五十音順作品集』輪島段駄羅同好会 など
   以下は、夢岡樽蔵(ゆめおか・たるぞう)での出版
  『段駄羅作品鑑賞1~5』踏青社、『言葉の海の一滴』私家版、
  『段駄羅連句作品集1~10』オリンピア印刷株式会社 など