「束の間の人生、だからこそ散る時が一番美しくありたい」
ベストセラー作家・下重暁子が「人生の散りぎわ」について綴った渾身のエッセイ。
日々を悔いなく味わうためのさまざまな提言とともに、池上彰氏、野田聖子氏との対談も収録。「サンデー毎日」の人気連載、待望の書籍化!
目次
第一章 「コロナてんでんこ」で生き延びる
自分にできることをする
「新しい生活様式」にだまされない
人間だけ良ければ......その報い
私たちは急ぎすぎた
遠い記憶の底から浮かんだ灯火管制
身近な暮らしでサバイバルを
死ぬ時は死ぬがよく候
自分の居場所でドンと居座る
命にかかわる決断を人任せにしない
判断前のモヤモヤ感こそ大切だ
白黒あいまいにはしていられない
「コロナてんでんこ」で生き延びる
対談 池上彰×下重暁子
コロナ禍ニッポンをどう生きる?
第二章 耳を澄ませば寝たきりの心配無用
「自分で食べていく」と決めた自分を裏切れない
辻政信から渡された分厚い茶封筒
自由は「経済」と「精神」の自立で獲得できるもの
少しの金で陽気に過ごすコツ
「金だけ」では何も生まない
エピキュリアンのすすめ
孤独と付き合って得た幸福
人を束縛せずに生きる
耳を澄ませば寝たきりの心配無用
サプリや薬より睡眠で免疫力を
健康の目安は「快さ」
コロナで自然は健康を取り戻した
第三章 家族という「役割」に疲弊しない
家族で暮らしてこそ試される自立
夫婦は水くさくあれ
人間関係は上がったり、下がったり
相手への「思わぬ発見」を楽しむ
家族という「役割」に疲弊しない
子どもの発想の全てをおもしろがろう
「反抗」が子どもを形作る
血のつながりより心のつながり
野性を失わない地域猫「サンちゃん」
気位高い猫「ロミ」との思い出
動物がのどかに暮らせる社会に
第四章 人生 「散りぎわ」がおもしろい
老後二〇〇〇万円問題を動かす一票の力
選挙には必ず行く
着いた時が着いた時
人生 「散りぎわ」がおもしろい
クラス会ではわからない男の「顔」
定年までは世を忍ぶ仮の姿
異端こそが学問・芸術の発見を生み出す
これでいいのか、同調主義
学術会議問題で透ける窮屈な時代
戦前回帰の過ちを犯さないためには
対談 野田聖子×下重暁子
選択的夫婦別姓はなぜ進まないのか
著者について
1959年早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。NHKに入局後、アナウンサーとして活躍。1968年にフリーとなり文筆活動に入る。日本旅行作家協会会長。財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長を務めた。『鋼の女 最後の瞽女・小林ハル』『家族という病』『極上の孤独』『明日死んでもいいための44のレッスン』など著書多数。