法律は2014年12月にも施行。修正や廃止の必要はないのか。
仮にこのまま施行するなら、最低限どんなチェックシステムを整えるべきなのか。
これまでの報道から、改めて法律制定に至る過程を振り返り、今後の議論に資することを期待して本書を世に送り出す。
国の安全保障にかかわる重要な秘密を漏らした公務員らに厳罰を科す「特定秘密保護法」は2013年12月6日、成立した。
直後に共同通信社が実施した世論調査では「修正する」が54・1%、「廃止する」が28・2%と合わせて82・3%に上り、「このまま施行」は9・4%にとどまった。
2014年2月の毎日新聞の全国世論調査でも、「(修正が)必要」が71%に上る。
政府が恣意的に秘密を指定するのではないか、指定の妥当性をチェックする仕組みが整っていないのではないか、一般市民が知らない間に「事件」に巻き込まれるのではないか、報道が制限され国民の「知る権利」が侵害されるのではないか--。
法律を巡っては多くの懸念が指摘されてきた。
そして世論調査の結果をみれば、その不安は払拭されていないことがわかる。
法律は2014年12月にも施行される。残された時間はあと半年しかない。
修正や廃止の必要はないのか。
仮にこのまま施行するなら、最低限どんなチェックシステムを整えるべきなのか。
これまでの報道から、改めて法律制定に至る過程を振り返り、今後の議論に資することを期待して本書を世に送り出す。