世界的な通貨安競争が加速している。自国通貨が対ドルで史上最安値を付けた国は、2015~16年で50カ国以上に急増した。中国経済の減速、原油価格の大暴落が通貨不安を誘発している。さらに、米利上げによってマネーが新興国から米国へと逆流している。世界通貨危機とも言える状況は、世界経済そのものの危機に直結する。
本書は週刊エコノミスト2016年2月23日号で掲載された特集「暴れる通貨」の記事を電子書籍にしたものです。
目 次:
はじめに
・史上最安値更新国が急増 世界経済危機の予兆
・2016年3月末の為替予測
・ドル 米1強時代の利上げとドル高
・ドル・円 ドル高主導の上昇へ
・ドル・円 購買力平価が示す円安
・人民元 国際化進展で市場の洗礼
・ユーロ ドル安 対円はもみあう展開
・通貨危機寸前!
サウジアラビア・リヤル
アゼルバイジャン・マナト
ロシア・ルーブル
南アフリカ・ランド
トルコ・リラ
ブラジル・レアル
マレーシア・リンギット
メキシコ・ペソ
・短命化する金融政策
・日銀マイナス金利の限界
【執筆者】
後藤逸郎、大堀達也、花谷美枝、斎藤裕司、
上野泰也、亀岡裕次、深谷幸司、高島修、
村田雅志、市川雅浩、斎藤尚登、有田賢太郎、
長谷川克之、伊藤庄一、蓮見雄、西浜徹、
棚瀬順哉、森川央、鈴木敏之、加藤出、
週刊エコノミスト編集部