編集長後記
なぜかスピード審議で成立した改正マイナンバー法―。今号で荻原博子さんが怒りの徹底追及をしています。荻原さんは、危険この上ない「穴だらけの高速道路」と形容しています。
例えば、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」。別人情報を誤って登録され、患者が10割負担を強いられるトラブルなどが続出しています。そうした中、従来の健康保険証は来年秋に廃止予定です。そもそも寝たきりの高齢者などはマイナンバーカードの取得さえ困難な人々が多く、無保険者の増加が懸念されています。これでは〝健康差別〟と言われても仕方がないでしょう。同法の施行は一旦撤回すべきではないでしょうか。
(城倉由光)