書籍

社会・政治・歴史
戦国名将の本質 明智光秀謀反の真相に見るリーダーの条件
著者  小和田 哲男
発売日:2019年11月23日
ISBN:978-4-620-32610-8
判型:四六判
頁数:272頁
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書影:戦国名将の本質 明智光秀謀反の真相に見るリーダーの条件
定価:1650円(税込)
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「危急存亡の秋(とき)」こそ、「名将の器」が試される!

戦国の武将たちの「危機管理」の具体例から、戦国時代研究の第一人者が考察する「リーダーの条件」とは?
「2020年大河ドラマ『麒麟がくる』」(著者が時代考証を担当)でも話題の「明智光秀」について、「『本能寺の変』の真相」をはじめ、多角的に考察。
新しい研究成果を踏まえ、イメージを裏切る「戦国武将の意外な実像」が明らかに。

令和の時代を生きる日本人の指針がここに登場。

目次

第一章 明智光秀流「調整といたわり」の危機管理

明智光秀は本当に「主君を討った謀反人」だったのか
信長を討たざるを得なかった「真の理由」
「本能寺の変」真相を物語る明智光秀の手紙
本能寺襲撃軍はなぜ信長に悟られなかったのか
本能寺の変を成功に導いた明智光秀の「軍法」
「家臣に対するいたわり」こそ最強の危機管理法
一族滅亡の危機を回避した明智光安の「決断」
重宝を敵に渡した明智秀満の「将としての器」など


第二章 「天下人」信長・秀吉・家康の「驚異のリスク管理術」

一 ――「うつけ者」織田信長に学ぶ「逆転の発想」
桶狭間「奇襲成功」の裏に秘められた「情報戦」
難攻不落の稲葉山城を落城させた「ウラ工作」の正体
二 ――豊臣(羽柴)秀吉に学ぶ「敵を味方につける方法」
秀吉の天下統一を支えた「経験から学ぶ思考法」
「ライバルは敬して遠ざける」秀吉に見る「人材配置の秘訣」
三 ――徳川家康に学ぶ「負け戦の作法」
危機に際して未練なく城を捨てた「家康の判断力」の凄み
「秀吉のヘッドハント」に苦しめられた家康の「対抗策」など


第三章戦国を勝ち抜いた群雄たちの「人を動かす」秘策

一 ――武田家にみる「人心掌握術」の奥義
「超合理主義者」信玄の「人材活用術」に学ぶ
二 ――北条家がつらぬいた「経営の真髄」の中身
北条氏綱が進めた「ブランドイメージ戦略」の妥当性
三 ――上杉家&今川家にみる「リーダーの資格」
リストラなしで減封を乗り切った直江兼続の「新規事業」など


第四章「小よく大を制す」地方大名のサバイバル虎の巻

一 ――戦国武将の生死を分かつ「窮余の一策」
百万石の約束を反故にされた政宗の「財政再建策」
「死中に活」佐竹義重に学ぶ「覚悟の養い方」
二 ――名門にみる「お家繁盛」の秘訣
前田家の財を築いた「凄い蓄財術」
「お家騒動」を止めた六角家版「マグナ・カルタ」
三 ――群雄のピンチを救った「アメと鞭」戦略
「外貨稼ぎ」で富国強兵を成し遂げた長宗我部元親
「毛利家の帝王学」が教える「君臣の別」の「正しい意味」
四 ――下剋上の時代に学ぶ「喧嘩の作法」
大友宗麟を諫めるために家臣が使った「踊り子」
関ヶ原の敗戦後に島津家を救った「捨て身の行動」など


第五章「本当の名将」は家臣をみればわかる

一 ――秀吉を支えた粒ぞろいの家臣たち
黒田官兵衛が「家に帰って休むな」と厳命した理由
二 ――「文武両道」の家臣を重用した秀吉
「年俸は自己申告制」蒲生氏郷の「働き方改革」
三 ――名将の家臣に「出世の秘訣」を学ぶ
「家康の懐刀」本多正信の「人を見る眼」
四 ――覚悟を決めたリーダーは「機をみるに敏」
井伊直政が「抜け駆け」を強行した理由など

著者について

小和田 哲男

おわだ てつお/1944年、静岡市生まれ。72年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了(文学博士)。静岡大学講師、助教授、教授を経て、現在、静岡大学名誉教授(日本中世史専攻)。戦国時代史研究の第一人者。NHK「歴史秘話ヒストリア」「知恵泉」など歴史番組でのわかりやすい解説に定評がある。また、2020年「麒麟がくる」をはじめ、数多くのNHK大河ドラマでも時代考証を担当。著書に、『今川義元』『黒田如水』『明智光秀・秀満』(以上、ミネルヴァ書房)、『軍師・参謀』『戦国武将の実力』(以上、中央公論新社)、『明智光秀と本能寺の変』(PHP研究所)ほか多数。