書籍

社会・政治・歴史
歴史と向き合う 日韓問題ー対立から対話へ
著者  朴 裕河
発売日:2022年7月 8日
ISBN:978-4-620-32745-7
判型:四六判
頁数:320頁
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書影:歴史と向き合う 日韓問題ー対立から対話へ
定価:2090円(税込)
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なぜ日本の謝罪は、韓国に届かないのか。


アジア・太平洋賞特別賞&石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞した 日韓騒然のベストセラー『帝国の慰安婦』の著者による最新刊。

1991年に一人の韓国人女性が名乗り出て日本を告発し、「慰安婦問題」が再発見されてから30年が経過。以来、慰安婦問題解決のため支援者らは、日本国家の「法的責任」を追及してきた。
日韓両国政府も、それぞれのやり方で問題の解決を模索してきたが、当初は被害実態の把握が遅れ、日本人慰安婦や業者の研究はあまり進んでこなかった。日本と韓国は、葛藤を乗り越えられないまま現在に至っている。
こうした経緯を踏まえ、『帝国の慰安婦』などの著書で知られる筆者は、今必要なのは75年前の歴史の検証以上に、慰安婦問題が再発見されて以降の「30年の歴史との向き合い方の検証」だと訴える。
慰安婦問題は、単なる日韓の外交問題ではない。20年以上にわたる日韓両国の支援団体による運動、関係学会、この問題を長年報道してきたメディア、この問題を巡り発言してきた知識人、そして現実の国家政治にまで影を落としている問題なのだ。慰安婦問題に関して書いた筆者もまた、そうした構図の中に入れられてしまった。かように複雑に絡まった問題を少しでも解きほぐすためには、どうすればよいのか。
2022年5月、韓国では新しい政権が誕生した。尹錫悦大統領の対日姿勢はいくらかの希望を抱かせるが、ならばこそ性急な「解決」の前に、まずは問題発生後のここ30年を振り返っておきたい。歴史そのものはもちろんのこと、日韓関係がこじれた原因や背景を知って初めて、対策を講じることができるからだ。慰安婦問題をめぐる束の間の接点だった「日韓合意」が頓挫したのは、両国の国民の多くが問題の本質や対立の背景について十分知る前に合意がなされたからだと筆者は考える。
長年の対立の結果として、すでに諦めの気持ちを抱く人々も多いようだが、平和とは絶えず対話を重ねることではないか。そうした対話から、持続可能な信頼も生まれてくるだろう。国交樹立以降、約60年にわたって培われたはずの相互の知識と信頼を無駄にせずに、その歳月に見合う確かなものにしていきたい。国家間の関係修復を諦めることなく、次世代のために共存の道を探るにはどうすればよいのか。日韓対立の原因や背景を分析し、関係改善を提言する比類なき書。

目次

第1章 冷戦崩壊と日韓関係
第2章 元徴用工訴訟問題
第3章 慰安婦問題
第4章 日韓併合・日韓協定
第5章 歴史との向き合い方

著者について

朴 裕河

パク・ユハ
1957年、韓国ソウル生まれ。韓国・世宗大学校国際学部教授。慶應義塾大学文学部国文科卒業、早稲田大学大学院で日本文学を専攻し、博士課程修了。専門は日本近代文学。夏目漱石、大江健三郎、柄谷行人などの作品を翻訳し、韓国に紹介している。おもな著書に『ナショナル・アイデンティティとジェンダー 漱石・文学・近代』(クレイン)、『反日ナショナリズムを超えて 韓国人の反日感情を読み解く』(河出書房新社、日韓文化交流基金賞受賞、のちに『韓国ナショナリズムの起源』と改題し文庫化)、『和解のために 教科書・慰安婦・靖国・独島』(平凡社、大佛次郎論壇賞受賞)、『帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い』 (朝日新聞出版、アジア・太平洋賞特別賞、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)、『引揚げ文学論序説 新たなポストコロニアルへ』(人文書院)などがある。