――「彼を知り己を知れば、百戦殆うからず」(孫子)
私たちは何者なのか――。
令和の日本人は「己」について知っているだろうか?
『戦後史の正体』の著者が、「複数の外国人の目=フェイクのない客観的な」日本通史を通じて、「日本人とは何か」という難問に挑む。日本人論の決定版!
目次
〈第一章 戦略―日本人の器用さと思考力〉
「日本人は戦略的思考をしない」と言ったキッシンジャー/「日本式経営に戦略はない」と断言した「経営学の権威」 etc.
〈第二章 風土と日本人―日本人の性格を形作ったもの〉
「個人主義がない」アインシュタインが見た日本/「集団行動が好きな日本人」のルーツ/「スケジュールに厳しい日本人」は稲作のたまもの etc.
〈第三章 古代―日本人の起源を考える〉
「朝鮮系移民の末裔が今日の日本人」ジャレド・ダイアモンドが指摘/「日本の文化は韓半島に起源」韓国人研究者の見解/「白村江の戦い」の真実 etc.
〈第四章 平安時代―「大和魂」の誕生〉
日本に独自の文化が誕生した理由/「有能とはいえない藤原氏」がなぜ天下をとったのか/「『源氏物語』は世界の一流品」と断言した米国の学者 etc.
〈第五章 鎌倉時代―七〇〇年にわたる武家支配の始まり〉
武家支配はなぜ始まったのか/頼朝vs義経に見る政治不信のルーツ/フビライの使者が見た「獰猛な日本人」/日本のイメージを侵略者に変えた「倭寇」 etc.
〈第六章 戦国時代―鎌倉幕府崩壊から織田・豊臣〉
なぜ安土桃山時代には活力があったか/ザビエルは日本人をどう見ていたか/「日本人は傲慢」と語った宣教師/なぜキリスト教は弾圧されたのか/ダ・ヴィンチと千利休の意外な接点/「秀吉の朝鮮出兵」の真相 etc.
〈第七章 徳川幕府の政治〉
三浦按針が語る「徳川幕府が長続きした理由」/「横柄な役人」が日本に誕生したワケ/ロンドンに先駆けて上水道を整備した江戸/鎖国を支持した哲学者カント/徳川幕府を支えた「諜報機関」の正体/「桂離宮はアテネのアクロポリスに匹敵」ブルーノ・タウトが名言/番外編:日本の「外国文化を取り込む力」の正体 etc.
〈第八章 倒幕と明治政府樹立〉
開国を迫るペリー提督の「作戦」/「日本は強力な国になる」初代米総領事ハリスの予言/坂本竜馬が「英雄」になった理由/明治維新の資金を出した「スポンサー」の正体/明治政府が「徴兵令」を急いだワケ/天皇制「万世一系」の正体/小泉八雲が看破した「同調圧力」の正体/番外編:夏目漱石の欧米観 etc.
〈第九章 明治の社会と文化〉
ゴッホはなぜ日本美術に傾倒したのか/「日本画は油絵に勝る」フェノロサが断言する理由/モースが驚いた日本人の「善徳や品性」/「日本人は精神的奴隷」インド詩人の見解 etc.
〈第一〇章 日米開戦への道〉
番外編:米国の「悪意」に気づいていた日本人博士/「日本は侵略者」欧米が見た満州事変/「小さな国で、兵力は不足」毛沢東の対日観/意外に読まれていない「東京裁判の判決文」/「戦争は回避できた」駐日英国大使の証言 etc.
〈第十一章 米軍による占領時代〉
「日本は出来の悪い生徒」憲法を書いた米国人の本音/「日本人は奴隷」マッカーサーが強調したワケ/戦後の官僚機構とGHQの「知られざる関係」/「日本人は戦略が弱い」スターリンが看破 etc.