ノーベル賞を勝ち取った、世間慣れしていない男の生涯
1921年、ある男による世紀の発見で、当時の医学界は大きく進歩した。
しかし、その発見は男の生涯に大きくのしかかっていく。
インスリンを発見したバンティングは、その発見により大きな栄光を得て、そして大きな苦悩を味わい、50歳で飛行機事故によって人生の幕を下ろすこととなる。
インスリンの発見から100年、波乱に満ちたサー・フレデリック・バンティングの生涯を振り返る。
■著者
マイケル・ブリス
■訳者
堀田饒(ほった・にぎし)
名古屋大学大学院医学研究科修了後、名古屋大学医学部第三内科教授、名古屋大学大学院医学研究科代謝病態内科学教授、労働者健康福祉機構 中部ろうさい病院院長などを経て、現在中部ろうさい病院名誉院長、名古屋大学名誉教授。
内科学、糖尿病に関する著書、共著多数。訳書に『インスリンの発見』マイケル・ブリス著(朝日新聞社)など。そのほか、『人を活かす組織の意識改革−何が病院を変えたのか』(昭和堂)、『切手にみる病と闘った偉人たち』(ライフサイエンス出版)、『病気を描くシェイクスピア』(ホーム社)等の著書がある。
目次
第1章 『寵児、申し分のない少年』
第2章 男らしい男に相応しい
第3章 町から出て行く
第4章 インスリンの発見
第5章 バンティングの勝利
第6章 インスリンのヒーロー
第7章 不老不死の霊薬
第8章 生粋のカナダ人である
第9章 バンティング対バンティング
第10章 バンティング対資本主義
第11章 円熟期
第12章 軍人科学者
第13章 希望のもてない職務
第14章 任務という責任ある立場で